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「良かれと思って」「親切心で教えてあげた」 正しい指摘をしたのに関係ぎくしゃく 正論さんの周囲から人が離れる理由とは?【臨床心理士が解説】

長澤 芳子 長澤 芳子

職場やプライベートで、間違っている相手に対して正しい指摘をしたはずなのに、なぜか相手が不機嫌になったり、ギクシャクした関係になってしまったりすることはありませんか。

自分としては「良かれと思って」「親切心で教えた」つもりであっても、相手からすると「責められた」「上から目線で嫌だ」と受け止められ、思わぬ反発を生んでしまうようです。

このような、正しさを伝えているにも関わらず相手を不快にさせてしまう心理的メカニズムとはどのようなものなのでしょうか。臨床心理士・公認心理師で、恋活・婚活スクール【and her】を運営されている田口ともさんに話を聞きました。

「自分だけが正しい」姿勢が不快感を与える!

ー正論を言った際に相手が不機嫌になるのはなぜですか。

正論を言う側の態度から「自分だけが絶対的に正しい」という姿勢が透けて見え、他の視点や可能性を一切認めない強い圧迫感を感じるからだと思われます。

言われた相手からすると、正論を突きつけられることで自身の考えや感情を全否定された感覚に陥ってしまいます。その結果、正しさに納得するのではなく「この人と話しても無駄だ」「めんどくさい」と諦めの感情が湧き、激しい不快感や苛立ちとなって表れてしまうのです。

ー「正しさ」の主張が人間関係を壊してしまう場合があるのはなぜでしょう。

自分の正解だけを一方的に押し付けることで、相手から選択肢や自由を奪ってしまうからです。人間関係においては多少の曖昧さや違いを認め合う「遊び心」が不可欠であり、お互いの価値観を尊重することで成り立っています。

しかし、どんな場面でも正論で詰めてしまうと、相手は「この人の前では間違ったことが言えない」と息苦しさや強い緊張感を抱くようになります。そして、最終的に「正論さん」の周囲から人が離れていってしまうのです。

ー正論を言う側が無意識に陥っている心理的落とし穴は何ですか。

「正しいことを言っているのだから自分は悪くない」「自分が教えてあげないと相手が恥をかく」という過剰な正義感や上から目線です。「なぜ周りは指摘しないのか」「自分が正さなければ」と一方的に思い込み、相手を見下す姿勢が無意識に出てしまいます。

周囲が同意しかしてくれなくなったり、気を使われていると感じたりする場合は、自分でも気づかないうちに正論ハラスメントを行っているサインかもしれません。

ー相手の機嫌を損ねずに正しい指摘をするにはどうしたらいいでしょうか。

一方的に正論をぶつけるのではなく、「私はこう思うけれど、あなたはどう思う?」と相手の考えを聞くワンクッションを挟むことがポイントです。自分のペースでズバッと言うのではなく、相手の性格やテンションに合わせた柔軟な伝え方を意識しましょう。

自分自身も普段から周囲に合わせてもらっている「お互い様」の視点を持ち、角を立てない多様な伝え方の選択肢を持つことが良好な関係の維持につながります。

◆田口とも(たぐち・とも) 臨床心理士/公認心理師/LCIQ®︎診断士
「どうせ自分なんて恋愛も結婚もできない…」と自信をなくしている方の背中をピシッとさせてポンッと押したい、という想いから恋活/婚活スクール【and her(あんどはあ)】を運営。あなたを「また会いたい」そして「ずっと一緒にいたい!」と思われる人に育てます。

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