劣化したガソリンの見分け方
劣化したガソリンを見分けるには、先ほど解説した「臭い」「色」「粘度」をチェックします。しかし、色と粘度はガソリンタンク内部のガソリンを目視できないため、通常は確認することが困難です。
中にはガソリンタンクそのものに、ドレン(排出口)のある車もありますが、ガソリンは通常の温度下だと、静電気の発生などでも容易に引火してしまう恐れがあるので、専門の知識がない場合はタンクからガソリンを抜く行為は非常に危険なため、決しておこなわないでください。
一方で臭いの違いは、給油口のキャップを開けて嗅いでみれば分かるでしょう。
ガソリン継ぎ足し時の注意点
数年単位で運転しなかった車や、古い車を購入したり譲り受けたとき、ガソリンが劣化して腐っていないか心配です。そんなとき、とりあえず新しいガソリンを継ぎ足そうと考えるかもしれませんが、その注意点やどう対処するべきかを解説します。
▽ガソリンの継ぎ足しはしない
新しいガソリンを継ぎ足しすれば、古い劣化したガソリンが希釈されて対処できるのではと考えるでしょうが、ガソリンの継ぎ足しは適切な対応ではありません。
余計なトラブルが発生しないよう、基本的に劣化したガソリンがガソリンタンクに残っている場合には、できる限り全量を抜き取ってから新しいガソリンを給油することが好ましいです。
▽困ったときは車屋さんに相談を
ガソリンを全量抜き取ることは簡単なことではなく、危険も伴います。
また、携行缶にガソリンを給油したい場合、法律により自分で行うことは禁止されており、トラブル防止のために携行缶への給油を一切禁止しているガソリンスタンドもあります(給油できるところでは、必ずガソリンスタンドの従業員がおこないます)。
場合によっては古い車だとガソリンタンクそのものも劣化、錆の発生などで交換の必要があるケースもあります。
ガソリンが劣化して腐ってしまっていることが考えられるときは、車屋さん(整備工場)に問い合わせ、必要に応じて積載車で引き取りに来てもらい、整備工場でプロの整備士に対処してもらうことをおすすめします。
整備士のまとめ
ガソリンは必ず劣化します。乗る機会が少なくても、2年ごとにきちんと車検を受けているような使用環境であれば、よほどのことがない限りはガソリンの劣化による不具合に見舞われることはありません。
一方で何年もの間、野晒しで放置されているような車だとガソリンが劣化して腐ってしまっていることも考えられます。
給油口のキャップを開けて臭いを嗅いでみて、通常とは異なるガソリンの臭い(刺激臭)がする場合には、無理にガソリンを抜こうとしたりエンジンを掛けたりせずに最寄りの整備工場に相談し、場合によっては積載車で取りに来てもらい、プロの整備士に点検・対応してもらうことも検討しましょう。
◇ ◇
◆整備士・ヒロ
国産ディーラー、輸入車ディーラーで勤務してきた2級自動車整備士。整備士経験は10年以上で、過去にはエンジニアとして全国規模のサービス技術大会に出場したことも。 車の整備に関する情報をX(旧Twitter)で発信している。
◇ ◇
【監修】中古車のガリバーが運営・クルマのギモンにこたえるサイト「norico」編集長・村田創
中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!
◇ ◇
【norico編集部おすすめ記事】
▽オールシーズンタイヤやめたほうがいい?選び方について整備士が解説
https://221616.com/car-topics/20260902-1/