tl_bnr_land

いけばなは昔「男らしさ」の象徴だった なぜ「女性の学び」に? ジェンダー観の変遷たどる

京都新聞社 京都新聞社

 いけばな文化をジェンダーの観点から考える講演会「古今のいけばなにおけるジェンダー観」が、京都府長岡京市神足2丁目のバンビオ1番館で開かれた。華道家元池坊の教育機関、池坊中央研修学院の藤井真研究員(49)が、かつては一部の男性の文化だったいけばなが女性にも広がった経緯や、いけばなに反映される「男らしさ」「女らしさ」といったイメージについて語った。

 藤井さんは「いけばなは今は女性がするイメージが強いが、もとは僧侶から公家や武家に広がり、男性社会のたしなみや自分の力を見せるツールだった」と説明。明治期に女子教育にいけばなが盛り込まれたと紹介し「自立した女性の学びとして広く開かれたものになった」と語った。

 また、いけばなでは「『花菖蒲(はなしょうぶ)は男性らしく、燕子花(かきつばた)は女性らしく生けるように』と教えられる」と例を挙げ、草木に男性や女性のイメージを重ねてきたと説明。株を二つに分ける生け方で背が高い方を「男株」、低い方を「女株」と呼ぶことに対し、海外の生徒から「男性が上のように感じられる」と指摘を受けたエピソードを紹介した。一方、その後に同流で生まれた新しい生け方では、株の位置で「左株」「右株」と呼ぶといい「時代に応じていけばなも変わっている」と述べた。

 さらに「いけばなは伝統文化でありながら、生活文化や現代文化でもある。大切なのは生活の中にいのちとの対話があること」と語り、ティーカップやワイングラスに花を生ける様子も実演した。

 男性もいけばなに取り組んでいることをアピールするグループ「イケノボーイズ」のメンバーだった頃の活動についても話した。「いけばなも性別を超えて美しいものは美しいと感じ、草木の個性を引き出し、自分らしく生きることを大事にする時代を迎えている」と強調した。

 講演会は、市男女共同参画センターが男女共同参画週間(6月23~29日)に合わせて開催し、約50人が参加した。

まいどなの求人情報

求人情報一覧へ

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース