「子どもの『なぜ?』を書き留めるために持ち歩いている『なぜなぜ てちょう』」――。そんな投稿がXで注目を集めています。
手帳の実際のページには、「駅のホーム かんばん?」「きいろ」「よそう→とまれ?」「しらべかた→えきいんさんにきく、ずかん ネット」といったメモが残されています。浮かんだ疑問、その場で立てた予想、誰に聞いて何で調べるか。子どもの言葉のまま、3つがそろっています。
投稿したのは、沼人(ぬまんちゅ)まやさん(@tarachinemum)。手帳を始めたきっかけや、続ける中で感じた子どもの成長を聞きました。
「なぜ?」だけで終わらせない→予想して一緒に調べる時間
沼人まやさんが「なぜなぜ てちょう」を始めたのは、息子さんが3歳の頃。質問が文章らしくなってきたことがきっかけでした。息子さんは現在5歳になり、2人で5冊目を使っています。
手帳には、その場で浮かんだ「なぜ?」を書くだけではありません。「よそう」「しらべかた」の欄も設け、まずは親子で予想を立てることを大切にしています。
見当がつかないときには、「予想するために図書館へ行くこともあります」とのこと。図鑑や本を開きながら一緒に考え、それでも分からないことや複数の情報を比較したい場合はインターネットも活用します。その際は、情報の信頼性についても説明しながら調べているそうです。
すぐに調べられないものは、ひとまず写真に残します。「なぜ?」と日付を書き添え、あとで見返しながら特徴を書き出したり、スケッチしたりしてから図書館へ向かう日もあるといいます。
これまで寄せられた「なぜ?」のなかで、沼人まやさんが特に印象に残っているのは、自分の名前についての質問とのこと。一緒に漢字の意味を調べ、名前に込めた思いを伝えると、息子さんはとてもうれしそうな表情を見せたと振り返ります。
答えを返すまでに時間をかけた質問もありました。生死や宗教、性に関する「なぜ?」は、伝え方を考えながら慎重に調べたといいます。「サンタさんはどうやって家の中に入ってくるのか」という質問にも頭を悩ませ、答えは今も、親子で探している最中です。
「前にも調べたよね」が次の「なぜ?」につながる
5冊目まで続けてきたことで、息子さんにも変化が見られるようになりました。
息子さんは、これまで調べてきた内容をもとに、新しい「なぜ?」に対して自分なりの予想を立てるようになりました。ひらがなを覚え、自分で手帳に書き込めるようになったことにも、沼人まやさんは成長を感じています。
投稿には、「あとで調べようねと言いつつ忘れてしまうことが多いのでまねしたい」「成長記録にもなりそう」「自分の辞典になっていいね」といった声が寄せられました。
なかでも、「子どもも自分の疑問を大事にしてくれてると思ってそう」というコメントが印象に残ったそうです。実際に、息子さんも自分の疑問を大切に受け止めてもらえていると感じている様子だといいます。
子どもの「なぜ?」にどう向き合うか、迷う声も聞かれます。ただ、沼人まやさんは家庭ごとに事情が異なるため、コツを一言で伝えるのは難しいと話します。ノートや付せん、スマートフォンのメモ機能なども試し、最終的に手帳に落ち着いたそうです。
「同じようなことをやってみたいという方は、ぜひいろいろな方法を試してみてほしいです」と沼人まやさんは呼びかけました。
子どもの疑問にすぐ答えを与えるのではなく、一緒に予想し、一緒に調べる。その積み重ねは知識を増やすだけでなく、「知りたい」という気持ちそのものを大切に育てる時間になっているようです。