働く店が閉店という結末を迎えたり、自分が入店したお店で数カ月後に売り上げが低迷したりするような“ちょっと不運なコ”は、珍しい存在ではありません。ただ、入店したお店の閉店を2回以上経験する人は「私、疫病神かもしれない」と思ってしまうものです。
これは運も影響していますが、それだけではなく、きっとその人のお店選びにも問題があるはずです。そこで、今まで閉店を2回、店舗縮小を1回、店と音信不通が1回と、4回もお店の不幸を目の当たりにした風俗店キャストのミソラさん(仮名・26歳)に、働く店の選び方や彼女の現状について話を聞きました(以下『』内、ミソラさん談)。
ヒマそうな店ばかり選んでいたので
『規模が大きいグループ店だとキャストがみんなやる気満々で疲れるので、個人店とかグループ規模が小さいお店ばかり選んでいました。まったり系の店は稼ぎも緩やかですけど、店長から指名取ってこいと言われないのが魅力です。
1日2万くらいの稼ぎでいいやと思い、風俗媒体サイトであまり広告に力を入れていなさそうな店を探して在籍していました。2店舗同じような探し方で在籍していたのですが、どっちも閉店しました。どちらの店でも思ったのですが、閉店間際は働いてても“ヤバそうだな”みたいな予兆があるんですよ』
会社が倒産する前もわかりやすい合図が出ると聞きますが、どうやら夜の世界にも同じことがいえるそうです。ミソラさんの経験からすると人が減り、給料が減り、待機所が減り、どうにかして集客するものの宣伝にはお金をかけられない負のスパイラルが閉店の予兆なのだとか。
『例えば60分11000円バックだったとして、来月からフリー客に関しては9000円になります!みたいな微調整が起こりがち。たった2000円でも店にとっては惜しいのでしょうけど、キャストからするとバックが一気に数千円下がるとモチベーションもガタ落ちするから、この時点でほぼ確実に何人か退店します。
スタッフの数が減るとオペレーションが悪くなり、女の子は環境に不満を持ち始めるので、またもや退店ラッシュが起きやすくなります。挙句の果てには風俗媒体サイトに掲載がなくなると、やっぱり集客がキツくなるんですよ』
閉店、縮小、たぶん逮捕!
また、店からの連絡が途絶えて、事実上の閉店となる場合もあるそうです。
『ある日を境にいきなり連絡が途絶えて、そのまま無くなってしまったお店があったんですが、スタッフがあきらかに反社会的な見た目でした。女の子に優しかったけど、客には高圧的だったし、ミラー店(※)を出していたし、料金詐欺もやっていたようなので、もしかしたら通報されたかもしれないですね。
私の店選びにも問題があるけど、ちょっと自分が疫病神っぽい部分はある(笑)この後にちょっとだけ在籍したところも入店直後売り上げが傾いて退店せざるを得ない状況まで追いやられましたよ』
ミラー店(※):存在しない店をあたかも存在するかのように見せること。電話番号によって名乗る店の名前が異なるが、本当の窓口は1~2個程度しかない。
波乱万丈キャストの現在は……
上記のように不幸な移籍を繰り返していたミソラさんは、腰を据えて働けない状況が続いていました。そこで、今まで違って安定して働ける風俗店を探し始め、現在では小さなグループながら集客が良く、コンスタントに稼げる職場を見つけたそうです。
『売り上げが傾いているソープ店にいた時は備品に関してうるさくて……。タオルは〇枚までしか使ったらダメとか、水道代がもったいないから浴槽は“溜め湯”で対応しろなど有り得なかったです。やっぱり経営がやばそうな店はダメですね。
今はフツーの店舗に在籍し、自分らしく働きながらシャワーやタオルをバンバン使いまくる日々ですよ(笑)』
◆たかなし亜妖(たかなし・あや)
元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。