人が美しさを感じる要素はいくつもあります。たとえば、大きな瞳に高い鼻、美しいカーブを描いた輪郭にぷっくりとした唇、キュッと上がった口角と完璧なまでの歯列、そして雪のように白い歯などがあげられます。
そして、歓楽街で働く女性は360度どこから見ても美しい、人形のような人が過半数以上を占めます。ただ、これらの多くは生まれ持ったものという人は少なく、多くの人が整形手術で手に入れているのが現状です。
キャバクラやラウンジ、風俗店でキャストとして働く人たちにとっては当たり前でも、歓楽街から縁遠い人からすると、「みんな同じ顔に見える」「どうして似たような顔にイジッちゃうの?」「整形顔ってそんなに客に好かれるのか?」など、さまざまな疑問が湧き起こるでしょう。
正直なところ、好かれる系統や女の子の希望する顔は、だいたい似たり寄ったりです。テンプレートにハマればハマるほど“客ウケ”しやすく、可愛いとジャッジされる夜の世界独自の風潮が、いわゆる整形顔を大幅に増やす理由へと繋がっているのです。
では、夜職キャストのみなさんから整形顔が好まれるのはなぜでしょう。元セクシー女優であり、キャバクラやスナックでのキャスト経験もある筆者が考察します。
店内は暗いから、やり過ぎなくらいの派手顔が必要
よく世間の人々が「整形を繰り返したナイトワーカーの顔は、昼間に見ると怖い」なんていいますが、彼女たちの活躍フィールドは夜間&店内。つまり暗い時間帯でお酒という娯楽が絡む場だと、少々やり過ぎなくらいの派手さが必要不可欠なのです。
照明が控えめな場所ではハッキリとした顔立ちの方が映えますし、ルックスも“非日常”を演出するエッセンス。歓楽街でお金を使う男性は「近くで出会えそうなちょい美人」よりも、六本木や歌舞伎町でないとお目にかかれない「爆美女」タイプを求めています。そのため、昼間に見ると怖いほどに作り込まれた美しさを求めてしまうわけです。
NOT個性!客は「アイドル顔」のような“テンプレ”を求める
夜職キャストは個性の塊……かと思いきや、そうではありません。お客さんが女の子に求めることがジャンル分けして解説できるくらい決まっているように、ルックスも“テンプレート”で決まっています。
たとえば清楚なアイドル顔と聞けば、黒髪のさわやかな美女をイメージしますよね。これと同じく、夜の世界にも「歌舞伎町にいそうなギャル」とか「六本木に居そうなラウンジ系」というのがあるため、テンプレートにハマッた顔が人気なのです。
もっと具体的にいうと「どこかの店で見たタイプの顔」がもっとも良いのです。突き抜けて好き嫌いが分かれる見た目よりも、歓楽街基準の万人ウケを狙えば、お客さんもつきやすくなりますから。
SNSでの“映え顔”=派手さが必要
ナイトワーカーのSNS集客が一般的となり、今はInstagramやTikTokから新規流入を促して売り上げを伸ばす時代です。SNSはキャストにとっての宣材写真&名刺といっても過言ではなく、「売れたければ積極的な運用がマスト」といわれるまでになりました。
アカウントを見てもらい、そこから「会いたい」にまで繋げるには印象に残るコンテンツを残さねばなりません。その際に写真映え・動画映えする顔は必要不可欠で、このために派手な整形顔に手術する人も存在します。
もちろん夜職は三次元の商売ですが、元々派手さが好まれる世界ですから“映え顔”(=整形顔)はメリットしかありません。
みんなどこを整形している?パーツを挙げたらキリがない
筆者自身も整形経験があるため、「夜職の人ってどこをイジってるの?」なんて興味本位でよく聞かれます。ぶっちゃけてしまうと「どこをやっているのか」と聞かれても全身手術済みの人から、派手な顔なのに実は1パーツしかお金をかけていない人までさまざま。
ただ人気のあるパーツは限られており、目と鼻を施術する人は圧倒的に多いです。あとは歯を整形としてカウントするなら、歯列矯正やインプラントなどもかなり人気です。
目と鼻は顔の系統を大きく変えるのに重要なパーツで、まぶたを一重から二重にするだけで派手さが段違い。鼻の高さやカーブを変えるだけでお人形系・ナチュラル系・ハーフ系など系統をガラリと変えることだってできます。
また、歯を治すだけで口元が一気に上品になるもの。これは経験者にしかわかりませんが、歯列矯正をするだけで唇の形が綺麗になったり、顔全体の土台が整います。“顔整い”の底上げをするパーツといっても過言ではありません。
よく輪郭の骨削りなど大きな手術をしている人が大半だと思われがちですが、手術後に腫れなどがひくまでの時間が長いほか、元から骨格がキレイな人はやる必要がないため、そこまで多くの人はやっていないです。
夢のような空間を作り上げるにもキャストの存在や見た目が重要ポイントとなると、整形顔が多いのも頷けますね。
◆たかなし亜妖(たかなし・あや)
元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。