3日間で150万人以上が訪れる東海地方最大級の祭り「浜松まつり」。赤ちゃんの誕生を祝う「初子」のお祝いに向け、参加者は華やかな正装とヘアセットで挑みます。この3日間、朝4時から夕方まで参加者161人分のヘアセットを一人で手がけた美容師の仕事ぶりがThreadsに投稿されると、「どの角度から見ても美しい」「絶対崩れなさそう」と2万件のいいねが集まりました。
浜松まつりは静岡県浜松市で毎年5月3日〜5日に開催される、170を超える町が参加する日本最大級の祭り。赤ちゃんの誕生と成長を祝う「初子」の行事として知られ、家族総出で正装をまとい、晴れの日を迎えます。
投稿主は、「世界観を創るヘアメイク」をコンセプトに活動しているメイクアップアーティストのYuki Itoさん(@yukiito.hairmake.creer)。当日は4席のセット面をフル稼働し、朝4時から夕方まで3日間ほぼノンストップ。1日あたり50人以上を手がけた計算になります。事前の注意事項の案内もあったため、多少のトラブルはありながらも想像していたよりスムーズに進めることができたと話します。
ヘアセットでいちばんこだわったのは、崩れない土台作り。逆毛の立て方やすき毛の入れ方を工夫し、朝から夜まで続く祭りでも持つよう、動いた時の見え方や後ろ姿、雨に濡れた時の質感まで計算してデザインしたといいます。髪飾りをたくさん用意している人も多いため、飾りを付けた時の全体のバランスもイメージしながら仕上げていきました。
浜松まつりは初子を迎えた母親にとっては、一生に一度の晴れの日でもあります。Yukiさんは、伝統を大切にしながらもそれぞれ異なる正装や髪飾りが生み出す魅力をより感じたそうです。
「仕上がった瞬間に鏡を見て涙ぐまれる方もいて、『この姿で祭りに出られてうれしい』と言われた時は胸が熱くなりました」
「ヘアメイクにおいても、お祭りならではの和装スタイルや技術を、ただ流行として終わらせるのではなく、文化として、技術として、これから先の世代へつないでいけたらと思っています」