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毒を盛られ猛暑の倉庫に閉じ込められた猫、瀕死から奇跡の回復→毎朝起こしてくれる甘えん坊に

梨木 香奈 梨木 香奈

「真夏の炎天下、倉庫に10日以上も閉じ込められていた地域猫。あと少し発見が遅れていたら助からなかった」

そんな愛猫との出会いを振り返る投稿が、Threadsで反響を呼んでいます。過酷な状況から保護されたのは、キジトラ猫「タマ」ちゃん。のちに飼い主となるAri Mayaさん(@mayamei1230)と出会うまでは、紆余曲折があったといいます。一体、タマちゃんに何があったのでしょうか。

一体なぜ? 猛暑の倉庫内で衰弱した猫発見

2023年末頃から、飼い主さんの庭に姿を現すようになったタマちゃん。推定2歳ほどで、人慣れしていて、去勢手術も済んでいたため、当初は迷子の猫だと思っていたといいます。

「その頃から、『タマ』と呼んで顔見知りにはなっていました。近所で飼い主さんを探したり、保健所にも探している人がいないか問い合わせたりもしましたが、みつからず……保護して里親さんを探そうかと考えていたとき、ぱたりと姿を見せなくなったんです」

タマちゃんとの交流がはじまってからすでに9カ月。庭に現れなくなったタマちゃんを気にかけながらも、「元の家に帰ったのかもしれない」と、飼い主さんはそう思っていました。

ところが、まもなく衝撃的な事実を知ることになりますーー

「ある小さな倉庫に地域猫が閉じ込められていたと聞きました。発見時のタマは、ネズミ捕りシートが体にべっとりと張り付き、さらに毒をもられた食べ物を口にしたようで、息も絶え絶えといった様子だったようです。のちに、故意に倉庫に入れられたことがわかりました」

まだ暑さの厳しい時期、ほぼ外気の通らない倉庫の中は、想像を絶するほどの高温状態。持ち主が最後に訪れてから10日以上も経っていました。再び倉庫の扉が開かれたときには、タマちゃんは悲惨な状況でうずくまっているところを発見されたのです。

「倉庫の持ち主の方が発見してすぐ、近所の人がタマちゃんを保護し、病院へ連れて行ってくれました。そして、我が家に来てくださり、『お庭に来ていた子ではないですか?』と写真を見せてくれたんですが、あまりにもガリガリに痩せていて判別がつかなくて……すぐに病院へたしかめに行きました」

「本当にタマ?」 変わり果てた猫が返した“返事”

病院にかけつけた飼い主さんは、タマちゃんと思われる猫を目にします。ところが、あのふっくらとして毛ヅヤの良かった記憶の中の面影はまったくなく、そこには頬はこけ、ネズミ取りにかかったことから毛はあちこち禿げ、今にも骨が見えそうな猫がいました。

「本当にこれがタマ!? と戸惑うほど痩せ細っていました。ただ、もとからあった傷と、記憶していた特徴的な被毛の模様から、タマに間違いないと思ったんです」

庭でのかぎられた時間ではあったものの、タマちゃんと飼い主さんは間違いなく心を通わせていました。その証となるようなやり取りがあったのです。

「私が『タマなの?』と声をかけると、『ニャー』と返事をしてくれました」

タマちゃんであることがわかったのも束の間、医師から厳しい状況を告げられました。

「毒を摂取したため、血液検査の数値はとても深刻な状況であると告げられました。とにかく、できることは何でもしてくださいとお願いしたのを覚えています。そのときには、私のなかで『タマは絶対に家へ連れて帰る』と心に決めていました」

タマちゃんのことを心配したのは、飼い主さんだけではありませんでした。地域猫の会や近所の人たちもタマちゃんを気にかけ、入院や療養費の援助を申し出てくれたのです。

こうして、小さな命の灯火は、多くの人の想いに支えられていくことになりました。

小さな体に届いた祈り…猫が見せた生命力

「どうか元気を取り戻してほしい」。命のリレーを繋いだ人たち、そして飼い主さんの祈りが届いたのでしょう。タマちゃんは、徐々に回復の傾向が見られました。

「入院から3日ほど経つと、自力でご飯を食べることができるようになりました。先生から『この子は家にいたほうが元気になるよ』と言われ、通院に切り替え、タマを連れて帰ることにしました」

帰宅後、タマちゃんは落ち着いた様子ではあったものの、体調の波はしばらく続き、貧血のため倒れることも。それでも飼い主さんとたくさん“おしゃべり”するまでになったといいます。

「私にスリスリしたり、また体をふみふみするのが大好き。先住犬にぴったりとくっついて眠るようにもなりました。先住猫たちからシャーと威嚇されてもおかまいなし。とても優しい子です」

あたたかい家族に見守られながら、タマちゃんはみるみる回復。ご飯をたくさん食べて、保護当時は3.1キロだった体重も順調に増え、ふっくらとした健康的な体つきになっていきました。

甘えん坊で話し上手、タマちゃんへの想い

まさに九死に一生を得たタマちゃんは今、優しい飼い主さん、そしてきょうだい猫や犬に囲まれて、にぎやかな日々を送っています。

「とても甘えん坊で、あいかわらずふみふみするのが大好き。おしゃべり上手なところも出会ったときのままです」

また、タマちゃんには欠かせないルーティンもできました。

「朝6時半ころになると、私の体の上にのって顔を近づけ、ニャオニャオと鳴いて起こしてくれます」

新たに加わった保護子猫のやんちゃぶりにも優しくつきあってあげているというタマちゃん。かけがえのない家族の一員となったその姿を見守りながら、今、飼い主さんが思うこととはーー

「お外で、閉じ込められ、痛い、怖い、つらい思いをしたのに、人間を嫌いにならないでくれてありがとう。たくさん甘えてくれてありがとう。猫と一緒に布団で寝るという夢を叶えてくれてありがとう」

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