2025年12月の日銀金融政策決定会合で政策金利が引き上げられたことから、今後住宅ローン金利への影響が予想されています。株式会社LIFULL(東京都千代田区)が運営する不動産・住宅情報サービス『LIFULL HOME'S』が実施した「住宅ローンに関する定期意識調査」によると、購入検討者の9割超が「住宅ローンを払いきれるか不安がある」と回答したことがわかりました。では、住宅ローンを利用している購入者は、金利の上昇に備えてどのような対策を行っているのでしょうか。
調査は、10年以内に家を購入し、住宅ローンを利用中の25~49歳の男女765人、および5年以内に家を購入する予定があり、住宅ローンを利用予定の25~49歳の男女1097人を対象として、2025年12月~2026年1月の期間にインターネットで実施されました。
まず、「現在組んでいる/検討している住宅ローンの種類」について聞いたところ、購入者・購入検討者いずれも「変動金利」(購入者64.1%、検討者55.5%)が最多となった一方で、「固定金利」に目を向けると、「全期間固定型」(同23.4%、37.6%)は前回調査から微減、「期間選択型」(同12.4%、6.8%)は微増となり、「変動金利」一択ではなく「期間選択型」を選択、検討する状況がうかがえました。
続けて、「住宅ローンの世帯年収倍率」を見ると、購入者は「4倍以上5倍未満」(23.7%)が最多になったのに対し、検討者では「3倍以上4倍未満」(26.3%)が最多となりました。
検討者の動向では、「4倍以上5倍未満」(21.0%)が2位となった一方で、「2倍以上3倍未満」(16.1%)は3位に下がっており、物件価格の高騰を受け、借り入れ額の増額も事前に想定していることが推察されます。
住宅購入者に対し、「世帯月収に占める住宅ローン返済額の割合」を聞いたところ、「2割以上3割未満」(38.4%)や「1割以上2割未満」(32.7%)に回答が集まり、「1割以上3割未満」が全体約7割を占めました。
一方で、「3割以上4割未満」(15.7%)は微増しており、月々の生活費が住宅ローンの返済で圧迫されている様子がうかがえます。
また、購入者の「借入額に対する意識」を世帯月収に占める住宅ローン返済額の割合別に見ると、返済額の割合が月収の「1割以上」となる層では「適切だった」とする回答が前回調査を上回った一方で、「3割以上」の層では「もっと減らせばよかった」とする回答が33.9%にのぼりました。
次に、購入検討者に対し、「住宅購入に対する意向」を聞いたところ、「住宅ローン金利が上がる前に買いたい」(42.7%)や「住宅ローン控除(減税率)が変わらないうちに買いたい」(41.2%)、「頭金が溜まるまで慎重に検討したい」「希望に合う物件が出たら買いたい」(いずれも34.3%)が上位に挙がりました。
今後1年間の住宅ローン金利の見通しと不安は…
購入者・購入検討者双方に対し、「今後1年間の住宅ローン金利の見通し」について聞いたところ、「上昇する(何かをきっかけに大きく上昇する+ゆるやかに上昇する)」と予測した割合は購入者が53.2%、検討者は71.4%となりました。
また、「住宅ローンを払いきれるかの不安がある」と答えた割合は、購入者が67.9%だったのに対し、検討者では94.2%に達しました。
そこで、固定金利(全期間固定型)以外の住宅ローンを利用している購入者に対し、「金利の上昇に備えて行っていること」を聞いたところ、「新NISAやiDeCo」(38.5%)、「預貯金」(28.9%)、「繰り上げ返済」(14.4%)など、何かしら対策をしているのは6割強を占めました。
他方、「金利の上昇対策はしていない」と回答した人にその理由を聞いたところ、「対策をどう取るべきか判断がつかない」(31.9%)が上位に挙がったものの、「特に理由はない/考えたことがない」(46.8%)が最多となり、「金銭的に余裕がある」(6.0%)や「そこまで金利は上がらないと思う」(3.2%)といった楽観視をしている層は少数派となったことから、「余裕があるから対策しない」のではなく、「どうしていいか分からず放置している」実態が浮き彫りとなりました。
最後に、購入検討者に対し、「住宅ローンを選ぶ際に魅力的に感じるもの」を聞いたところ、年齢が高くなるほど高くなったのは「金利の低さ」(20代32.7%、30代46.7%、40代56.4%)、「借入可能期間」(同20.5%、27.2%、30.5%)、「ポイント優遇/割引」(同10.5%、20.5%、21.1%)でした。
一方で「初期費用の低さ」(同44.1%、43.7%、47.6%)や「保障付き)」(同44.5%、43.3%、42.5%)、「ペア連生団信」(同42.3%、41.4%、32.4%)では若年層で高くなりました。