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夜職卒業したあいつ、今何してる? 「ずっと家にいる」元バーテンダー、元キャバ嬢は営業職に就き歓楽街と無縁の生活に【元ナイトワーカーたちに取材】

たかなし 亜妖 たかなし 亜妖

ホストクラブやキャバクラ、または風俗店などで働くナイトワーカーは、寿命が短い職業です。早い人は1カ月と持ちませんし、収入が良くても10年以上続けることは困難な業界といえるでしょう。ほとんどの人が“やめてからの人生”の方がよっぽど長く、華やかな世界の裏には厳しい現実問題が潜むのです。

実はナイトワーカーを卒業しても、すぐに行動する人は少なく、6~7割くらいの人が「未だに、ずっと家にいます」状態なんだとか。そんな夜のお仕事を辞めたあとの人々の様子として、元ナイトワーカーに話を聞きました。

まだニート中……次が決まらない元バーテンダー

「都会ではなく、ずっとローカルエリアのボーイズバーで7年間働いていました。ついこの前やめたんですけど、先のことを全く考えずに踏み切っちゃいました」

2025年の12月で退職した元バーテンダーのフミヤさん(仮名・29歳)は、辞める3年前から卒業時期で悩んでいたようです。毎年健康診断で肝臓の数値、そして胃腸が悪く、お医者さんからも強めの注意を受けていたとか(以下『』内、フミヤさん談)。

『売り上げもあるし7年も働いてるから顔見知りだらけで、働いていてラクでしたけどマンネリ化が否めず……。地元に特化した店だから、顔ぶれも変わらないんですよね。

体調はずっと悪いし、今さら都会へ進出する気も起きないしってことで、オーナーを説得して退職させてもらいました。ほぼ勢いでやめたから、次の仕事なんて全然決めてなくて(笑)』

退職して数週間経過している今も、将来のことは一切考えられないそうです。ゆっくり起きてゲームをして、誘われたら遊びに行く日々を今は続けており、働く気があまり起きません。考えてもやりたいことが思い浮かばず「ちょっと焦ってます」と苦笑いしながら語るフミヤさん。

『歳も歳だし、周りは働いてるから焦る一方です。夜職あるあるでキャストたちって歴を重ねると起業とか考え始めるじゃないですか?オレ、そういうの一切なかったから(笑)ぶっちゃけ、酒さえ飲まなければまだバーテンできるかなとか思っちゃう自分もいる。サラリーマンになる姿が想像できないんですよ』

しばらくは貯めたお金で暮らすようですが、すでに出戻りを考えているようです。フミヤさんのようなケースは決して珍しくなく、次のステップが見えず元居たお店へカムバックする例は頻繁に見られます。

彼氏に養ってもらってたけど……破局後、即就活へ

次のケースは、キャバクラを卒業して以来、彼氏のお金で生活していたのはハンナさん(仮名・35歳)。その当時は、彼氏が生活を支えてくれるとのことだったので、結婚することを前提に退職しました。しかし、一向に結婚の話は出ずに破局。住む家を失った彼女の生活は一変してしまいます(以下『』内、ハンナさん談)。

『まさかキャバ嬢やめて2年後に別れるなんて思ってもみなかった(苦笑)もう結婚するし~と気楽に考えていたんだけど、彼のキャバ通いがどうも許せなかったんですよね。養ってもらって、都会のマンションで悠々自適に過ごした毎日を急に手放すのが本当に有り得なかった!』

貯金はあるものの、一生分暮らすお金はありません。一瞬だけハンナさんは歓楽街へ生活費を稼ぐために出戻りし、昼間は就活に時間を充てる日々へとシフトチェンジします。そのままお店に残る術もあったとは思いますが、その選択を敢えて取らなかったようです。

『実は、今回のように彼氏ができて店を辞めて養ってもらうという流れを過去に3回くらい繰り返してまして……周りからも“お前、またかよ”と言われ続けていたんです。もういい歳だし、自分に危機感を覚えたので今度こそ!と決意し、就活に励みました。このままだと“オオカミ少年”みたいになっちゃいます(笑)』

その後、就活に3カ月間集中し、晴れて仕事が決まりました。現在は営業職に就き、すっかり歓楽街とは無縁の生活を送っています。「今、夜職に戻りたいですか?」と尋ねると「恋しい気持ちはちょっとあるけど、もうムリ」と彼女は笑いながら答えます。

『出戻った時も普通に売り上げは作れたけど、疲れちゃいましたね。営業マンになりたての頃も最初の1年はWワークだったんですが、毎日眠くて辞めましたもん。夜職に対して“やり切った感”はないし、あの華やかな世界が楽しかったとは思うけど、毎日ニコニコ笑って酒飲んでアフターって……頑張る気が起きない(笑)卒業して心が軽くなりましたよ。』

ケースの異なる2人から話を聞きましたが、多くの人に共通するのは「出戻り経験があるor出戻りが頭をよぎる」ということ。なかなか一発で歓楽街から抜けるのは難しく、次の職が決まらないとか、別の方面で頑張ったけれど続かずに再度夜職を選びがちなのです。高収入と自由度の高い世界をすぐに手放すのは、勇気が必要ですからね。

◆たかなし亜妖(たかなし・あや)元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。

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