「マジでゾッとした」…そんな一文から始まるX(旧Twitter)の投稿が、多くの人の関心を集めている。
投稿したのは、「ぜん@薬を使わない肌荒れ専門家」さん。アトピー改善や体質改善の発信で知られる人物だ。
きっかけは、皮膚科医として働く友人との何気ない会話だったという。
「若いのに加齢臭が出る人って、何が違うの?」
腸内環境、水分不足、胃もたれ…ここまでは想像がついた。しかし最後に告げられた言葉が、多くの人の常識を覆した。
「汗をかかない人」
「汗=臭い」は誤解? 汗を避けるほど体臭が強く感じられる理由
投稿では、「汗をかくと臭くなるから、できるだけ汗をかかないようにしている人ほど、逆に臭いが強くなる」と指摘されている。
ぜんさんによると、汗そのものはほぼ無臭。問題は、汗を“かかない状態”が続くことにあるという。
取材に対し、次のように説明してくれた。
「汗は体温調節だけでなく、皮膚環境をリセットする役割もあります。普段あまり汗をかかないと、皮脂や菌のバランスが固定されやすくなり、いざ汗をかいたときに、臭いが一気に強く出ることがあるんです」
つまり、「汗を抑える=清潔」という単純な話ではないのだ。
加齢臭の主成分「ノネナール」は年齢だけが原因ではない
一般的に「加齢臭=中高年」と思われがちだが、その主成分とされるノネナールは、年齢そのものだけで発生するわけではないという。
「ノネナールは、皮脂に含まれる脂肪酸が酸化することで生まれます。年齢とともに増えやすい傾向はありますが、若くても、酸化・炎症・代謝不全などの条件がそろえば、“加齢臭に近い臭い”が出ることは理論上、否定はできません」
実際、若年層で問題になる体臭は、ノネナール単独ではなく、酸化した皮脂や発酵臭、腸内環境の影響などが複合した「加齢臭っぽい臭質」として感じられるケースが多いという。
東洋医学でも共通する考え方「臭いは体からの警告」
投稿では、中医学・アーユルヴェーダ・ユナニ医学といった“世界三大医学”にも触れられている。それぞれ呼び名は違うが、共通しているのは次の考え方だ。
中医学:「湿熱の停滞」
アーユルヴェーダ:「アーマ(未消化物)」
ユナニ医学:「体液の腐調」
「どれも、“体の中で処理しきれなくなったものが滞り、別の形で表に出ている状態”を指しています。現代医学で言えば、炎症や酸化ストレス、代謝や排出の低下と重なります」
臭いは「敵」ではなく、体が出しているサイン…この視点が、多くの共感を集めている理由の一つだろう。
制汗剤や香りで“フタをする”ことの落とし穴
体臭対策として一般的な制汗剤や香りによるケアについても、注意を促している。
「制汗剤や香りがダメなのではありません。ただ、それだけで解決しようとすると、“出口にフタをする”形になり、原因が置き去りになることがあります」
強い制汗や過度な殺菌は、皮膚の菌バランスを崩し、結果的に臭いがぶり返しやすくなることもあるという。
「若いのに加齢臭かも…」と悩む人へ
最後に、ぜんさんはこう語る。
「年齢の問題だと決めつけないでほしい。生活のリズム、睡眠、食事、入浴、軽い運動…丁寧な日々の積み重ねが、体の巡りを整えます。臭いは、体が『見直してほしい』と出しているサインなんです」
汗をかかないほうが清潔、そう思い込んできた人ほど、考えさせられる内容だった。
体臭の悩みは、見た目以上に人の自信や人間関係に影響するもの。「若いのに」と一人で抱え込む前に、体の内側に目を向ける視点が、これからは必要なのかもしれない。