年の瀬が近づき、2026年に休刊になる雑誌が発表され、ファンからは驚きや惜しむ声が広がっている。
1935年創刊の月刊「栄養と料理」(女子栄養大学出版部)は今年10月、2026年4月号(2026年3月発売予定)をもって休刊すると発表した。今後については「Webサービス『栄養と料理ぷらす』の充実をはじめ、新たな展開を通じて『栄養と料理』ブランドのさらなる発展に努めてまいります」(公式サイトから)。
90年のロングセラーということもあり、固定のファンも多く、ネット上では「ええーっ」「衝撃すぎる」「残念」「これは悲しい…」「一番好きな料理雑誌」「愛読してました」などの反応が相次いだ。
なお、同大学は2026年4月から共学化が発表されており、名称も「日本栄養大学」に変更になる。
エンタメ誌「QLAP!(クラップ)」(音楽と人)は12月12日、2026年1月15日発売の2月号が最終号になると発表。愛読者からは「突然の休刊にびっくり」「とてもさみしいです」などの声が上がっている。
「母の友」「MORE」「小説推理」も休刊
2025年は、70年超のロングセラーや、若い女性たちから人気を集めたファッション誌など、数多くの雑誌が惜しまれながら休刊した。話題になったものを中心に振り返る。
3月には月刊誌「母の友」(福音館書店)が72年の歴史に幕を閉じた。同社では休刊後、WEBマガジン「とものま」を立ち上げ、親子と絵本をつなぐ役割を担っている。
1973年創刊し、大沢在昌さんや湊かなえさんらを輩出してきた月刊文芸誌「小説推理」(双葉社)は6月発売の8月号で休刊に。現在は電子版「WEB小説推理」に移行し、会員登録することで無料で読むことができる。
1977年創刊の女性ファッション誌「MORE」(集英社)は9月、年4回刊行していた紙版の刊行を一旦終了すると発表した。若い女性たちから支持を集めており、一時は86万部を記録したことも(1988年10月号)。全盛期を知る読者の間では「ショックだなあ」「一番好きだった」「ファッションのお手本でした」など、悲しみの声が広がった。
「別の形で“推し活”のお手伝い…」アイドル雑誌の休刊も相次ぐ
アイドル雑誌の休刊も相次いだ。5月には「WiNK UP (ウィンクアップ)」(ワニブックス)、7月には「POTATO(ポテト)」(ワン・パブリッシング)、11月には「Duet(デュエット)」(集英社グループ・ホーム社)などが休刊した。
デュエット編集部は休刊のお知らせの中で、読者に向けて「39年間、本当にありがとうございました。今後は別の形で皆様の“推し活”のお手伝いができますよう、挑戦を続けてまいります」と感謝の気持ちを伝えた。
他にも、中高年世代に人気のあった「一個人(いっこじん)」(一個人出版)は6月に、女性誌「美人百花」(角川春樹事務所)が8月に、幼児向け雑誌「げんき」(講談社)は11月28日発売の2026年1月号で休刊になった。