「最初はグー」をしない高校生が約2割――そんな驚きの調査結果が、株式会社ワカモノリサーチ(東京都杉並区)による全国の現役高校生を対象としたアンケート調査で明らかになりました。
調査は、10代・現役高校生を対象としたマーケティング情報を提供する全国の現役高校生(男女)479名を対象として、2025年9月~10月にかけてインターネットリサーチにて実施されました。
「負け確」「時短」…切実な拒否理由
調査結果によると、「最初はグー」を「する」と回答した高校生は82.9%、「しない」と回答した高校生は17.1%となりました。5人に1人の高校生は、日本人にとって当たり前とされるこの掛け声を使っていないことになります。
では、なぜ彼らは「最初はグー」をしないのでしょうか。「しない」と回答した高校生からは、以下のような戦略的な意見が寄せられました。
「チョキだす癖が何故かでちゃう」
「(そのあと)チョキを出してるイメージだから」
「(最初はグーの後)パーしか出せない」
「絶対負けるから」
「負ける可能性が高くなる」
「最初はグー」をすることで、心理的に次の手が絞られてしまい、結果的に負ける確率が上がると考えている高校生が一定数いるようです。通常であれば3択のじゃんけんが、掛け声によって選択肢が狭まることを「リスク」と捉えている様子がうかがえます。
また、現代の若者らしい「タイパ(タイムパフォーマンス)」を重視する意見も見られました。
「時短のためにやらない」
「早くじゃんけん終わらせたいから」
「幼い頃はしていたが、最近はしなくなった」
無駄な時間を省き、スピーディーに勝負をつけたいという合理的な考え方が、「最初はグー」離れにつながっているようです。中には「知らないから」「よくわからない」といった、習慣そのものを認知していない層もごく一部存在しました。
肯定派は「タイミング重視」 志村けんさんへのリスペクトも
一方で、82.9%の多数派である「最初はグー」をする高校生たちは、その理由として「タイミング」や「リズム」を重視しています。
「タイミングが合うようになるから」
「リズムを合わせるため」
「掛け声があった方が揃いやすい」
「やらないとタイミングが分からなくなるからです」
「最初はグー!じゃんけんぽん!」というリズムがあることで、参加者全員の息が合い、公平な勝負ができると考えているようです。また、「じゃんけんぽんだけだったら急すぎる」「いんじゃんほいだけだと寂しい」といった、じゃんけんの作法としての物足りなさを挙げる声もありました。
さらに注目すべきは、この掛け声の生みの親とされる「志村けん」さんへの言及です。
「志村けんさんを尊敬しているから」
「志村けんさんが作ってくれたから」
「志村さんから広まった日本の伝統だから」
「最初はグー」は、ザ・ドリフターズの志村けんさんがTBS系番組『8時だョ!全員集合』のコントで使用したことがきっかけで全国に普及したと言われています。令和の高校生の中にもこの由来を知る者がおり、彼が残した「文化的な遺産」として大切にしている様子が見て取れました。
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今回の調査からは、大多数が慣習を守る一方で、約2割の高校生が合理性や戦略的理由から「最初はグー」を敬遠している実態が浮き彫りになりました。
【出典】
株式会社ワカモノリサーチ
https://wakamono-research.co.jp/media/