グレイヘアとくせ毛を活かした自然体のヘアスタイルがThreadsに投稿され、多くの共感と称賛の声が寄せられています。投稿者は、普段ファッションやヘアスタイルなど日常の一コマを発信しているmegさん(@megumiwa0122)。
「白髪ッス」「くせ毛ッス」というシンプルで潔いキャプションとともに投稿された写真は、多くのユーザーのタイムラインでシェアされ、年齢や性別を超えて“憧れの50代像”として支持を集めました。
現在のスタイルに変えたのは、いまから4年前の46歳のときでした。
「白髪染めをやめ、グレイヘアへ移行しました。くせ毛を活かすスタイルにしたのは実はここ1年ほどです」
決定的なきっかけがあったわけではなく、長年の染め続ける生活の中で生まれた違和感が積み重なっていったといいます。
「何十年も追われるように白髪染めを繰り返してきた中で、ずっと感じていた小さなモヤモヤ――“このままでいいのかな”という気持ちが、とうとう溢れたんだと思います」
小さな違和感に向き合い、自分の髪をそのまま受け入れる選択をしたことがすべての始まりだったそうです。
「“白髪染めをやめると決めた自分を好きだ”と思えたところからすべてがワクワクに変わりました。そこが、いまのスタイルを受け入れる最初のターニングポイントだった気がします」
当時は葛藤もありました。
白髪が出始めた30歳頃から10年以上、染め続けることは“当たり前”で、やめるという選択があることすら思い浮かばなかったと語ります。
「若く見せたくて白髪染めを続けているのに、実際はどんどん老けていくように感じてしまって、気づけば心のほうが先に疲れていました」と話します。
くせ毛についても、幼い頃からのコンプレックスでした。長く付き合いすぎて、諦めのほうが強かったそうです。しかし、インスタグラムでくせ毛を活かしている人たちとつながったとき、その考えは変わります。
「まさかこのくせ毛に“活かせる方向”があるなんて想像もしていませんでしたが、(インスタで同じような髪質の方々のスタイルを見るうちに)私にも可能性があると知りました。葛藤も戸惑いもあったけれど、“自分の髪って、もっと好きになれるかもしれない”そう思えた瞬間から、乗り越え方が変わっていったように思います」
その時から、くせ毛も白髪も“自分の個性”として受け止められるようになったそうです。
スタイルに自信を持てるようになったのは、周囲の反応も大きかったといいます。
「街で同世代の方だけでなく、大学生の若い方からも『かっこいい』と声をかけてもらえるようになりました」
そして決定的だったのは、娘さんと一緒にデパートのトイレで声をかけられたときでした。
「『めっちゃかっこいいなと思って、思わず声かけちゃいました』と言われたとき、私自身もうれしかったのですが、横にいた娘が同じように喜んでくれていたのが、とても印象に残っています」
“白髪は隠すもの”という、かつての常識を越えて、若い世代の美意識が変わってきているという実感があった瞬間だったそうです。
「白髪やグレイヘアに対する見方が、昔の“隠すもの”から “楽しむもの・選ぶもの”へ変わってきていると、時代の変化を改めて感じました」
投稿には「私もこんな50歳になりたい」「綺麗なグラデーション」「早くこうなりたい」など、憧れのニュアンスを含んだポジティブな声が多数寄せられました。
megさんは現在、特別なお手入れはしていないと言います。
「高いトリートメントを使うこともなく、シャンプーも身近な価格のものです。できる範囲でできることだけを続けている、とてもシンプルなケアです」
スタイリングでは、顔の年齢サインをやわらかく見せてくれるため、“髪のボリューム”を意識しているとのことです。
最後に、同じ悩みを持つ人へ向けたメッセージを伺いました。
「白髪を隠すことで自分がワクワクできているのなら、それがその人の正解だと思います。でももし少し苦しくなっていたり、なんか違うかも…という声が聞こえてきたら、一度だけでも自分と向き合ってみてほしいです」
「白髪染めをやめることは、パートナーや子ども、職場など、いろんな制限があるように思いがちですが、その前に『これは自分の髪なんだ』という原点を、もう一度思い出してみてください。自分を楽しむのは、自分しかいません。その一歩は、驚くほど“自分を楽にしてくれる方向”へ進んでいきます。白髪もボサボサのくせも、隠すのをやめたら想像を超えるほどの自分らしい毎日が待っています」