普段キャバクラやクラブ、大人のお店などで接する機会があるキャストたちは華やかな姿をしています。そんなキャストたちがいったいどんな家に住んでいるのか気になる人は多いでしょう。高収入の商売に就くと、とんでもなくステキな物件に住むと思われがちなのか、筆者も現役時代「タワーマンションで暮らしているんでしょう?」などと聞かれたことがあるほど(笑)
確かに売れっ子は高級物件を選ぶことが多く、中には家を2つ借りている人もいます。これぞ高収入ドリームといったところですが、「なぜ良いマンションに住むの?」や「夜職って審査通りづらいんじゃない?」と疑問を覚える人もいるでしょう。そんなナイトワーカーの家にまつわる疑問に答えていきましょう。
ナイトワーカーの家賃相場
ナイトワーカーのなかには「家賃は30万円!」なんてキャストもいますが、全員に当てはまる話ではありません。あくまで30万円前後は売れっ子のみであり、多くの人が20万円以下の物件に住みますし、そのなかでも6割くらいの人は12万~15万前後を選んでいます。
世間的な観点から見ると家賃10万円越えは高い方ですが、彼らは仕事場(=都会)への通勤に便利な場所かつ、審査が通りやすい物件を希望するため、どうしても10万円以上となってしまうのです。
ちなみに冒頭で「売れっ子は家賃30万円」と書きましたが、50万、100万円も当たり前なのがこの世界です。ホストが新宿から離れた家賃100万円のタワーマンションに住み、都内に別宅を持つ話はもはや“あるある”かもしれません。相場はあくまで12万~15万前後というだけで、それ以上のケースも一定数見られるのが夜職の驚くべき部分ですね。
審査の厳しい物件にナイトワーカーが住む方法
ナイトワークをする以上、必ずぶつかるのが審査の問題です。水商売は社会的信用が低いせいで、クレジットカードやローン、家の審査に通りづらいのです。
でも、売れっ子キャストが意外や意外、ファミリー向けの高級物件に住んでいることもあります。傍から見ると不思議に思えますが、すぐにこの手の物件に住みたいのであれば自分の名義を使わなければ良いだけの話です。実家が太いキャストは親名義で家を借りたり、お客さんからの厚意でマンションをプレゼントされるといったこともあります。
売れっ子は後者のパターンが多く、プレゼントされるまではいかずとも、お客さんが「僕の名義で借りてあげようか」や「僕の持っている第二の家をどうぞ」なんて打診してくるのはよくある話なんだとか。
こういうことを書くと、高級マンション住み=他人名義という勘違いが発生するため、誤解を防ぐためにも「モチロン、自名義で借りる人もいる」という現実もお伝えしておきますね。
ただセクシー女優や水商売キャストは審査に通らない可能性が高いので、「所属事務所の会社勤務」という扱いにしてもらうなど工夫が必要です。個人事業主よりも会社員の方が信用度が高く、審査が通りやすいですからね。また別途費用を払い、信用保証会社を使う例も多いようです。
しかし審査の厳しい家に住む方が大変ですし、お客さんの名義を借りると後々になって面倒事が起きるかもしれません。そのため、ほとんどのナイトワーカーは多めのお金を出してでも審査のユルいところを選ぶか、自分の名義で借りられる範囲で家を探します。
ナイトワーカーは生活のすべてが派手だと思われがちですが、何もかもを贅沢に暮らす人はほんの一握りでしょう。店内ではどんなに煌びやかでも、私生活は意外と地味。そんな部分が「住宅」にはよく表れていると思います。
ちょっと収入が高いから家賃10万円超えが平均というだけで、現実では都会のワンルームや1K住まいが約6割。こう考えると良い暮らしとは言えないかもしれないですね(苦笑)実際にお店が用意する寮も職場から近いものの、賃料は10万円くらいのワンルームが普通ですから……。こう考えると夜職のキラキラドリームをつかむのって、本当に大変ですね。
◆たかなし亜妖(たかなし・あや)
元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。