「猛省してます。家電量販店で、若めの店員さんに 「もう少しだけ勉強してくれると嬉しいなぁ」と言ったら、「知識不足で申し訳ございません」と返され、ただただ気まずくなった...」
家電量販店で値引き交渉したつもりだった投稿主の50代の岸野さん(@coco_ruuchan)、勉強という言葉が伝わらないこと、また値切るという行為についてXで物議を醸しました。
「そういう勉強じゃないんだよなぁ。おまけしてくれないかをオブラートに包んだ言葉」
「普通にもう少し値下げしてくれませんか?で良いのでは?」
「昔ながらの最も優しい言い方」
「平成でも使ってる人見なかった。ドラマや映画の世界でしか知らない」
「昭和の人間だけど、リアルで聞いたことない」
「値札がついてるものを値切る行為自体が老害」
「値段交渉があることに純粋にびっくり」
「知ってて値切りをかわしたならすごい」などさまざまな声が寄せられました。
はたして、その後はどうなったのか……岸野さんに取材しました。
「勉強」の意味を伝えたけど気まずさ続行
家電量販店で購入する商品を決め、提示している価格よりも安くできないか、年の若い店員と交渉を試みた岸野さん。そこで、口にしたのが「もう少しだけ勉強してくれると嬉しいなぁ」でした。
そもそも、「勉強する」には
①学問・技芸等を身に付けるために努力する・学習すること
②商品の値段を安くすること
の意味があり、広辞苑や国語辞典でも紹介されています。
②の意味で伝えた岸野さんに対して、①での返答だったため、言葉の意味が取り違えられていることを察知した岸野さん。商品の知識不足を申し訳なく思う店員との雰囲気は微妙に。その後、伝えたかった意味を説明したものの、気まずいままだったそう。
「大きな買い物のときは、値引きをしてみようというチャレンジャーなので。笑」と、改めて別の機会に値引き交渉を行ってみた岸野さん。
「前回の反省を踏まえて、勉強という用語は使わず、“もう少し安ければ買うんですが”くらいのニュアンスで、店員さんに伝えました。店員さんは、先日の若い方ではなかったです。結果、値引きはなしでしたが、商品は購入しました」
「売り手買い手のどちらが用いる言葉遣いなのか?についても諸説あり、売り手が用いることが多い用語という説も認識しています」と話す岸野さんが感じたのは、年齢差ギャップ。
「私は50代ですが、勉強という言葉に、値引きという意味があることを、私ぐらいの年齢の人は知っていると思います。これまで値引き交渉した相手はそれなりの年齢だったため、通じたのかもしれません。そもそも、こんなこと言うのも老害と言われそうですが……」
年齢、また時代や地域、文化によって、使う言葉・言葉の意味が異なるのは、避けられないこと。それによって、意味の変遷や廃れてしまった言葉もあるでしょう。しかし、世代間のギャップや言葉の意味を取り違えた者同士の摩擦が広がるのは避けたいもの……そういった点を意識して会話できるといいですよね。
■岸野さん@障害者雇用で就活中 @coco_ruuchan