相性抜群、名物チャーハンに本格麻婆豆腐
最後に紹介するのは、中京区丸太町通油小路西入ルの「チャーミングチャーハン」。「全てのメニューにチャーハンを付けられる」ことでおなじみの町中華で、「焼飯のチャーハン付き」はチャーハンが2人前で提供される。
2代目店長の横滝淳市さん(42)によると、約30年前に上京区の同志社大近くで創業した。学生らのおなかを「安く、早く、多く」満たすために選んだのがチャーハンだったという。本店は20年ほど前に丸太町通沿いの現在地に移転し、上京区の上七軒にも店を構える。
看板メニューのチャーハンは「まろやかさと深みが増す」という塩麹(こうじ)が隠し味。具材は米と一緒に炊き上げており、炒め時間を短くすることで油が米にしみこまないパラパラの食感になる。
ちなみに、家庭でチャーハンを作るときのコツは、油にラードを使い、卵を多めに入れることだという。「ラードには豚肉の味がついているので、塩とうまみ調味料だけで本格的な味になる。チャーハンは卵とラードが決め手です」と横滝さん。
また唐揚げにはカレー粉など約10種類の香辛料を使っており、独特の風味が香り立つこだわりの一品だ。
記者のおすすめは、四川麻婆(マーボー)豆腐とチャーハンのセット。麻婆豆腐は豆豉(トウチ)や中国醤油(しょうゆ)など本場の食材を使った本格派で、横滝さんいわく「家庭では出せない大人な味」。やや辛口の麻婆豆腐がチャーハンと相性抜群で、まだ暑さが残るこの時期にもぴったりな組み合わせだ。
横滝さん自身が配達に出ていたのは10年以上前になるが「他の会社はランチの休憩時間が多いけど、京都新聞は夜のお仕事中。にぎやかで忙しくされていて、時の流れが違いました」と振り返る。
旧本社ビル周辺は日曜定休の飲食店が多いため、日曜のディナーは同店の出前になることが多かった。なお本社の移転先も配達エリア内のため、これからも引き続き記者たちは「チャーチャー」のお世話になることになりそうだ。
チャーミングチャーハン丸太町店 午前11時~午後2時半、午後5時~8時半。月曜休み。出前は注文合計1500円以上から。配達エリアはおおむね寺之内通~仏光寺通、御前通~東大路通の範囲内。075(211)0229。