tl_bnr_land

京都新聞本社が再開発で移転 深夜の記者を支えた「肉厚カツ丼」に「名物チャーハン」…半世紀の“出前文化”の行方は

京都新聞社 京都新聞社

あのドラマのロケ弁にも 種類豊富なお弁当

 烏丸丸太町交差点の北西側、上京区椹木町通衣棚西入ルの「千かく」は、豊富な弁当メニューで人気を集める。

 店主の西谷利一さん(47)によると、店は30年前に母の千鶴(ちづる)さんが開いた。店名は千鶴さんの名前にちなむ。出前だけでなく店内営業、テイクアウト販売も行う。

 店は京都第二赤十字病院や京都府庁、府警本部などに近く、官庁街の台所として職員らの胃袋を支えている。時には京都御苑(ぎょえん)内の皇宮警察や京都迎賓館から注文が入ることもあるほか、人気テレビドラマ「赤い霊柩車」シリーズなど、京都で行われる撮影の「ロケ弁」として提供されたことも。

 出前は個人でも1人前からの注文が可能で、独り暮らしの高齢者宅への配達も多いという。近年は「ウーバーイーツ」などインターネット経由の配達サービスが人気を集めるが、「お弁当の中身は店の人しかイメージできない。従業員が責任を持って直接配達することが大事」と、多い日には100軒ほどを原付きバイクで駆け回る。

 メニューは定番の「和食弁当」や「洋食弁当」に加え、日替わり弁当や季節限定メニュー、丼物など30種類以上を取りそろえる。西谷さんは「出来合いではない、手作りのお弁当が一番の売り。家庭的な味にこだわっています」と話す。

 千かく 午前8時~午後3時(ラストオーダー同2時半)、午後5時~7時(ラストオーダー同6時半、土曜休み)。日曜・祝日は休み。配達エリアはおおむね今出川通~御池通、千本通~河原町通の範囲内。075(252)5766。

まいどなの求人情報

求人情報一覧へ

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース