「小さくてもちゃんと膨らんでてすごい」
魚をはじめとする水生生物が大好きな「水ノ」(@munabire)さんが投稿されたのは、体長が数センチしかないフグの写真です。威嚇行動として身体を膨らませることで知られるフグですが、水ノさんの指よりはるかに小さくてもしっかりとその身体を膨らませていることがわかります。フグは水中から取り出されてお怒りだったようですが、この様子を見た方からの反応は…。
「なんの威嚇にもなってなくてかわいい…」
「これはフグじゃなくてプク」
「ぼくわ、いま、おこっています。プクー」
「むしろ可愛くて見逃してあげたくなる🥰」
目を凝らしてようやくその全貌が明らかとなるくらいのフグの小ささと、「なにしやがる!」と言ってそうな様子で威嚇している姿とのギャップが多くの人の心を掴んだ模様です。フグからすると食べられてもおかしくない過酷な状況に直面している一方で、我々からみるとその様子がどうしても愛らしく見えてしまいますね。
今回は投稿者の水ノさんにこの時の様子についての詳しいお話を聞いたほか、今までに出会った水生生物に関するお話も伺うことができました。
ーー撮影された時は?
「今年の7月に長崎の漁港で見つけたものです」
ーー写真のフグの種類は?
「小さくて確定はできないのですが、クサフグかヒガンフグではないかと思っております。どちらも日本中の浅い海で普通に見られる子達で珍しい種類ではないのですが、愛嬌がある顔つきをしています。特にクサフグの方は小型なのでたまに観賞魚として流通してるのを見かけます」
ーー小さいながらも膨らんでいるフグを見て?
「幼魚が膨らんだところを初めて見たのですが、小さいのに体の構造はほぼ大人と変わらないのかと思い、『凄いな』と感じました」
ーーXに投稿されている水生生物の数々は、野生ですか?
「そうですね。野外で出会った子達をメインに投稿してます」
ーー今までに出会った水生生物の中で、一番のお気に入りは?
「『ショウキハゼ』という干潟に暮らすハゼが1番好きな魚です。下顎に髭のような突起物がありとても愛らしい顔つきをしてます。運転免許を持ってない頃に時間を捻出してよく遠方へ探しに行ってました。
見つけるまでに1年以上かかってしまいましたが見つけた時の喜びは人生最大かもしれなかったです笑。凄い推してるのですが、身の回りで余りにも人気が無いので取り上げて頂けると幸いです」
ーー水生生物にハマったきっかけは?
「幼い頃から飼育に興味があり熱帯魚を飼育していましたが、大学で淡水魚に強い友人と出会い、採集に連れて行ってもらってから日本の身近な魚により興味を持つようになりました。その方から教えられる事が多く、とても感謝しております」
水ノさんの推しである「ショウキハゼ」の名前は中国の民間伝承に伝わる道教系の神「鍾馗(しょうき)」が由来だそうです。髭を蓄えているような姿が無病息災や学業成就に効があるとされる鍾馗に似ているとのことで、見ることができれば何かいいことが起こるかもしれません。
水ノさんは「後輩が『水族研究会』というサークル(@N_U_tsurikai)を立ち上げています。釣りや採集、飼育など水辺の活動に精通している人達が集まっているようです。長崎を拠点に様々な活動を行っているので見守って頂けると幸いです」と話してくれました。