フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-90)の代表作のひとつにして西洋画の傑作として知られる「夜のカフェテラス」が約20年ぶりに来日したことで話題の特別展「大ゴッホ展 夜のカフェテラス」が神戸市立博物館で開かれ、連日多くの人でにぎわっている。同作や「自画像」など名だたる57点のほか、同時代を生きたマネやルノワールらの絵画17点も並ぶ。2026年2月1日まで。
阪神・淡路大震災30年の事業として、同館や神戸新聞社などが主催。ゴッホ作品を多数所蔵するオランダのクレラー=ミュラー美術館が特別協力している。
ゴッホのオランダ時代からアルルに至る画業前半にスポットを当てた展示は、全5章で構成。第1章はゴッホに影響を与えた「ハーグ派、バルビゾン派」のミレーやヨーゼフ・イスラエルスらの5点を紹介する。第2章はゴッホが画家として生きることを決意した「オランダ時代」をフィーチャー。第3章「パリの画家とファン・ゴッホ」では、マネやルノワール、モネ、ピサロ、セザンヌ、リュス、イサーク・イスラエルスといった巨匠の傑作群を、続く第4章「パリ時代」では、ゴッホが1886年から1888年にかけて暮らしたパリで描いた作品を取り上げる。
第5章「アルル時代」で、本展の目玉となる「夜のカフェテラス(フォルム広場)」と、「夕暮時の刈り込まれた柳」の2点を展示。「夜のカフェテラス」や「自画像」を含む一部の作品は写真撮影が可能ということもあり、美術史に残る名画の数々をより身近に感じることができる。また、ゴッホ作品だけでなく、彼が影響を受けた種々の作品も並べることで、「誰もが知るファン・ゴッホ」になるまでの過程が手に取るように伝わってくる展覧会となっている。
ミッフィーと夜のカフェテラスがコラボしたぬいぐるみや、ロルバーンのメモ帳、青山デカーボの夜のカフェテラス缶など、オリジナルグッズも多数取り揃える(タイミングによっては一部完売もあり)。音声ガイドナビゲーター(700円)は俳優の綾瀬はるかさん。
なお大ゴッホ展の第2期「アルルの跳ね橋」は2027年2月6日~5月30日に同じ神戸市立博物館で開催される予定。第1期、第2期ともに神戸市立博物館の会期終了後は福島県立美術館、上野の森美術館(東京)を巡回する。詳細は公式サイトで。
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会期:2026年2月1日まで(土日祝予約優先制)
開館時間:9時半~17時半(金曜と土曜は20時まで)※展示室への入場は閉館30分前まで
休館日:月曜日、12月30日~1月1日 ※月曜が祝日または休日の場合は開館し、翌平日に休館
入場料金:一般2500円、大学生1250円、高校生以下無料など
公式サイト:https://grand-van-gogh.com/
Xアカウント:【大ゴッホ展公式】ホッゴさん @2025gogh2028