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窓全開・玄関も開けっぱなし、パンツ姿で手を振る隣人に絶句…「プライバシー大公開」老夫婦に悩まされる家族の悲鳴

中瀬 えみ 中瀬 えみ

「すごくフレンドリーなお隣さん」に感じたはずが、徐々に違和感が積み重なり、「しんどい」と感じるようになった――。生活のなかで避けられない「住まいの隣人ガチャ」には、思いがけない困りごとが潜んでいることもあるようです。

季節が進んで判明した“隣人ガチャ”

関西在住のAさん(40代・主婦)は、転勤になった夫と、幼稚園と小学校に通う二人の娘とともに暮らしています。住まいは規模の大きなUR住宅で、駅やスーパー、小学校が徒歩10分圏内。設備や広さのわりに賃料も周辺の分譲マンションよりやや割安で、環境には満足しているといいます。

そんなAさんが「期間限定」で隣人ガチャに悩まされているというのが、70〜80代と思われる高齢の夫婦でした。ふたりとも愛想がよく、Aさんが娘たちと通路を歩いていると「今日もかわいいねえ」と声をかけてくれるなど、第一印象はむしろ「隣人ガチャ成功!」と感じていたそうです。

引っ越してきたのは2月の終わり。まだ寒さの残る時期でしたが、季節が進み、風が心地よく感じられるゴールデンウィーク頃から、Aさんはお隣さんに違和感を覚えるようになりました。

全部見えちゃう!

最初に驚いたのは、エレベーターを降りてお隣の前を通って自分の家に向かっているときの出来事でした。

マンションの廊下に向かって窓が開き、カーテンもしないまま電気が付いていたため、お隣さんの部屋の中が丸見えになっています。

しかもおじいさんはタンクトップにステテコの下着姿。

「見ちゃいけないものを見ちゃった!!」と咄嗟に目をそらしたAさん。「なぜ見たくもないものを見せられて、こちらが悪いことをしたような気持ちになるのか」と戸惑ったといいます。

しかもクーラーを使いたがらないのか、夏になるにつれ廊下に面した部屋の窓だけでなく、なんと家の玄関ドアまであけっぱなしにして家の中に風を通すように。

全部開けっ放しの上、高齢で耳も遠くなっているのか、見ている番組がハッキリわかるほどのテレビの音量で、ふたりの会話も廊下にいればすべて筒抜け状態。

おじいさんの服はどんどん少なくなっていき、最後はとうとう「パンツ1枚」、おばあさんはノースリーブのワンピースの脇から胸が見える状態に。

廊下を通るたび、3歳の娘が「おじいちゃんパンツ!」と叫ぶのを必死で止めるものの、本人たちは笑顔で手を振ってくるといいます。

その番号は言ってはだめ!

こうした“まる見え”状態は、秋になって涼しくなるまで続き、冬が近づくとようやく日常が戻ってきました。しかし、老夫婦がプライバシーを気にしていない様子は変わらず、驚かされる出来事は続きます。

ある日エレベーターで一緒になった際、Aさんがスマホで使える自治体のポイント登録について尋ねられたことがありました。高齢者にはわかりにくいかも…と、その場でアプリのダウンロードを手伝っていると、おばあさんが一言。

「スマホの暗証番号は※※※※で開くの。娘にはいらないって言ったんだけど、面倒よね。銀行の番号と同じなの」

……銀行の暗証番号!?慌てたAさん。思わず「それは人に言ってはダメですよ!自分で操作してくださいね」とスマホを押しつけるように返してしまいました。そして、会ったこともない娘さんの苦労を思って同情してしまったそうです。

「プライバシー感覚が昭和の村のまま止まっているように感じます。目のやり場にも困りますし、娘たちにこれが普通だと思われたら困る。窓を閉めずにクーラーも使わず、熱中症になられても対処できないし、こちらがハラハラしてしまいます。今年の夏は特に暑くて大変でしたし、次の夏が来る前に転勤の辞令が出てほしい……」とAさんは語ります。

令和の今となっては、防犯や健康面を考えても心配になるような“プライバシー大公開”の暮らしぶり。違和感を通り越してソワソワしてしまうのも無理はなさそうです。

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