「獣医さんの駐車場で呼ばれないように身体を小さくして隠れているところ」
黒柴の「豆太郎」くん(10歳・男の子)、ふだんは「豆さん」と呼ばれているわんちゃんが、やむにやまれず使った“隠れ身の術”がXで注目を集めています。
写真の豆さんは、灰色の道路と同化するように前足を体の下に折りたたみ、顔も体もぺたんと伏せて息をひそめています。うつろな目に浮かない表情ーー今にも「病院、嫌だ…」という心の声が聞こえてきそうです。
このいじらしい姿に8500件超の“いいね”が集まり、心を奪われ、応援する声が寄せられました。果たして、このあと豆さんはどうなったのでしょうか。飼い主のXユーザー・まめたろうさん(@mamemamemakmaki)に詳しいお話を伺いました。
“隠れ身の術”の真相とは?
ーー撮影時の状況を教えてください。
「このときは、1日おきにごはんを食べなかったり、犬友さんから『痩せた?』と言われたりして気になることがあり、病院へ行くことにしました。車で1時間ほどかかるため、酔いやすい豆さんを連れていくときは非常に気を使います。車を20分ほど走らせると、病院へ行くと気づいて震え始めるんです。
いつも『大丈夫、大丈夫』と励ましています。ようやく病院について車から降りると、『キューキュー』と鳴いて震えながら車に戻ろうとしたり、隣の車に『乗せて』とお願いしに行ったりーーしばらくして車と車の間のスペースで伏せてぺちゃんこになりました。普段は病院に行ってもぺちゃんこになることはなく、座ったり立ち上がったりして落ち着きません」
ーー豆さんの様子をどのように見守っていましたか。
「散歩の時もよく道で寝てぺちゃんこになりますが、そのときは手も足も伸ばしているので、『これは…小さくなって隠れてるつもりだな』と思いました。いつもはもっと落ち着かなくて立ったり座ったり寝たり、『ハァハァ』言いながら動いているので、こんなふうにぺちゃんこになるのは『やっぱり、どこか調子が悪いのかも…』と心配になりました」
ーーこのあとはどうなりましたか。
「診察の準備が整い呼ばれたので、嫌がりながらも診察室へ。診察中はおとなしく、先生のなすがままでした。『何か病気だったらどうしよう…』と泣きそうな気持ちで病院へ向かいましたが、幸い体重に変化はなく、病気もなかったので安心しました。帰宅すると、豆さんもホッとしたのか、ごはんやおやつを完食し、ぐっすり眠りました」
ーー社会保険労務士試験の合格、おめでとうございます! 豆さんの老後、一緒に過ごすために資格取得を目指されたと拝見しました。
「ありがとうございます! おかげさまでなんとか合格し、豆さんのお迎え記念10周年の日に開業しました。とても嬉しいですが、ここからが本当のスタート。理想とする働き方ができるよう努めます。豆さんにはまだまだ元気で、ゆっくりゆっくり年をとってもらわないといけません。豆さんのお世話を最優先に、自分のペースで仕事ができる環境を整えていきたいです」
ーーこれから豆さんとどのように過ごしていきたいですか。改めて豆さんへのメッセージもお願いします。
「豆さんと出会って、ちょうど10年5カ月(取材時)になりました。毎日毎日かわいくて、昨日よりも今日、今日よりも明日、もっとかわいいと思うことでしょう。『これから不調が出てくるかもしれないけど、ずっとずっとわたしが守るからね。安心して、ゆっくり年をとってね』。願わくば、あと10年は一緒にいられますように…」
豆さんのけなげな姿に、多くの人が共感。コメント欄には応援や笑いの声が並びました。
「かわいい」
「頑張って!」
「わかるな、その気持ち」
「静かなる拒否柴かわいい」
「あとでご褒美もらうんだよ…!!」
「全然隠れとらん!(かわゆい)」
「保護色という概念をやや理解しててえらい」
「バレてるバレてる。かわいいオーラダダ漏れだもん」