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元阪神・横田慎太郎さん描く映画「栄光のバックホーム」 主演俳優は役作りのため社会人野球に練習参加 丸刈りや20キロ増量も 「勇気にあふれた人生を知ってほしい」

山陽新聞社 山陽新聞社

 28歳で亡くなった元阪神タイガースの横田慎太郎さんの人生を描いた映画「栄光のバックホーム」が今秋公開される。8月中旬、主要ロケ地の広島県福山市にキャストと制作陣が集い、記念イベントを開催した。地元野球チームとの試合やトークショーで作品をPRし、横田さんをしのんだ。

 映画(幻冬舎フィルム、11月28日公開)は、21歳で脳腫瘍と診断された横田さんが引退試合で見せた「奇跡のバックホーム」と呼ばれるプレーと、その後の闘病生活、家族の絆を描いた作品。元高校球児の俳優・松谷鷹也さんが横田さんを、名優・鈴木京香さんが母まなみさんを演じた。

 秋山純監督が制作に向けて「野球に真摯(しんし)に向き合える環境」を探し、福山市の社会人野球チーム・福山ローズファイターズの代表との縁で、同市でのロケが実現。高校野球のシーンはエブリイ福山市民球場(同市水呑町)で撮影した。

 松谷さんは役作りのため2023年冬ごろから約半年間、同市内に住み込み、ローズファイターズの練習に参加。高校時代の場面では丸刈りになり、阪神時代は体重を20キロ増やすなど、体当たりで演じた。

 イベントは同球場で開催し、松谷さん率いる栄光のバックホームチームとローズファイターズが対戦。会場には横田さんの「背番号24」のユニホームを着たファンら約120人が集まった。

 試合の後、松谷さん、長江健次さん、小貫莉奈さんのキャスト3人と原作・脚本の中井由梨子さん、秋山監督らが対談。捕手として実際に奇跡のバックホームを受けた元阪神・片山雄哉さんも加わり、横田さんの人柄や映画の見どころについて話した。松谷さんは「映画を通して、横田さんの勇気にあふれた人生を知ってほしい」と呼びかけた。

【横田慎太郎さん】東京都生まれ。鹿児島実業高卒業後、2013年ドラフト2位で阪神タイガース入団。17年に脳腫瘍と診断され治療。復活を目指したが、19年に現役引退を発表。2軍公式戦での引退試合ではセンターの守備に。治療の後遺症で視力が低下していたが、本塁へのノーバウンド返球で走者を刺し「奇跡のバックホーム」と呼ばれた。引退後は講演や病院訪問など幅広く活動。23年、28歳で死去。

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