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万博で関西人の胃袋を掴んだ!? 「矢場とん」認知度拡大に意気込み

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2027年に創業80周年を迎える名古屋の味噌カツの名店「矢場とん」(本社:名古屋市中区)。2026年には関西に進出して10周年を迎える。そんな節目となる年を目前に、同社では関西でのさらなる知名度上昇を狙っている。

 

現在大阪市内に4店舗を展開する「矢場とん」

 名古屋名物「味噌カツ」の名店として全国的に知られる同店。現在は名古屋を中心に国内に30店舗、台湾に1店舗を展開しており、2024年度には売り上げ60億円超を記録するなど、業績は右肩上がりだ。

 そんな同店が関西に進出したのは約10年前の2016年「大阪松竹座店」の出店。「矢場とんの出店はラブコール主義で、名古屋以外は出店して欲しいとラブコールをいただいたところに出店しています。なかでも大阪は芸人さんとの関わりが深く、関西一号店は松竹座になりました」と、関西出店のきっかけを話すのは、同社の代表取締役社長・奥村与幸さん。

 そこから2018年に「阪急三番街店」、2019年に「大丸心斎橋店」「あべのハルカス店」がオープンし、現在は大阪市内で4店舗を展開している。

 

万博ではパビリオン内で売り上げNo.1を記録

 しかし、関西進出から10年近く経ったものの同店が関西にあることを知らない人が多く、東京と同じ店舗数にも関わらず、関西の平均売上高は東京の4分の3ほどにとどまっている。この状況を打破すべく今年4月には『大阪にも、矢場とんあるんやで!名古屋だけちゃうで〜!プロジェクト』と銘打って「JR大阪駅桜橋アベニュー」と「Osaka Metro 梅田アドストリート」に同店のキャラクター「ぶーちゃん」の巨大広告を出稿。

 同広告を見た人たちはSNS上で「矢場とん大阪にあんの!?」「矢場とん大阪にもあるんや、知らんかった」「ガチで名古屋行かんでええやん」などと話題になり、関西に店舗があることを知らない人がやはり多く見受けられたという。

 奥村社長は「大阪では売り上げが東京よりも少ないけれど、食べてもらったら絶対に気に入ってもらえると思っています」と、味噌カツへの絶対的な自信を語る。

 

 現在開催中の『大阪・関西万博』のORA外食パビリオン「宴〜UTAGE〜」に4月13日〜5月12日までの1カ月間出店した際、新メニュー「みそかつライスバーガー」を販売したところ、パビリオン内で売り上げナンバーワンを記録。

 また、名古屋・大須にある本店に訪れる客にアンケートを取ったところ、関東の人よりも関西人の方が味噌カツの味わいに満足していることが判明した。

奥村社長は「万博での売り上げやアンケートの結果を見ると、実際に食べてもらったら関西の方は味噌カツを好きなようです。矢場とんが大阪にもあることを知ってもらって、食べてもらえたら分かると思います。関西にも矢場とんがあるんやでー!」と、関西の人たちへ同店をアピールしていた。

◾️矢場とん https://www.yabaton.com/

 (取材・文・写真/野村真帆)

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