動物愛護管理法により、ペットの終生飼養は飼い主の責任だ。
だが、結婚や離婚、同棲解消や引っ越しなどの理由から、ペットの飼育を途中で放棄するケースが後を絶たない。
そんな中、「猫を抱っこ出来る整体店」としても知られる長野県安曇野市にある整体店「キュベレイ」の店長、猫整体 キュベレイ(@cybele_nakano)さんが、愛猫たちの写真と共にこんな投稿をX(旧Twitter)にポスト。
「『結婚する時は、猫も連れてきてね』って妻に言った。そして20年、一緒に暮らした」
人生の伴侶となる人に対する愛と信頼、そして、猫と暮らしたご夫妻の幸せな日々が想像できるこの投稿は、271万回以上表示され、約11万のいいねがついた。
「私」じゃなく「猫」には会いに来た
当時、店長さんは東京都在住で、奥様は長野県在住。
その時の状況について、「東京ー長野で遠距離恋愛中、私に金がないので妻が東京に来てばかりだったけど、妻が猫を拾った途端、長野に通うようになったのをいまだに恨まれてる。私には会いに来ないのに、猫には会いに来たと」と、Xに投稿していた店長さん。
詳しくお話を聞いたところ、奥様が保護した捨て猫の兄妹、子猫だった紅茶くん&豆茶ちゃんに出会うまで、店長さんは「犬派」だったそうだ。
「私自身はもともとそれほど猫に興味はありませんでしたが、当時遠距離恋愛中の妻が保護した紅茶と豆茶に会いに行き、一気に猫の魅力に取り憑かれました」(キュベレイ 店長さん)
「猫」で深まった、夫婦の絆
その後、大の猫好きになった店長さん。
紅茶くんと豆茶ちゃんがお空から見守る中、ご夫妻のもとには今、茶トラの小紅ちゃん、キジトラのシャアくんとアムロくん、小豆ちゃん、白猫の白湯くん、茶白のチャイくん、三毛猫のみつ豆ちゃんという、7匹の元保護猫たちが暮らしている。
店長さんと奥様は、地元の保護猫活動のお手伝いもしているそうだ。
そして昨年、「猫にも癒されたい」というお客さんの要望に応え、お店を第一種動物取扱業として登録。
施術を受けるお客さんは、運が良ければ、気まぐれな猫スタッフさん(主にチャイくんと小豆ちゃん)の接待も受けられる。
<※「キュベレイ」さんは完全予約制です。猫が苦手な場合は予約の際にお店にお知らせください>
「猫たちのおかげでお店は繁盛……というほど儲かってはいませんが(笑)、2人で生き物を育てるという責任のもと、お互い助け合いながら行動することで、夫婦の絆や信頼は深まりました。もし私が猫に対して無責任な行動をしていたら、妻から愛想を尽かされていたと思います。猫を迎えたことで後悔があるとすれば……もっと早く猫の癒しを整体に取り入れていればよかった、ということでしょうか」(キュベレイ 店長さん)
ペットを迎える前には必ず、ペットの生涯を見守るのに必要な10数年~20年間の人生をしっかりと考えてから決断することが大切だ。
そして、「飼いたいペット」の特性や飼育方法、飼養に係る費用などを十分に調べ、万が一の際に託せる「後見人」を複数探し、委託時の資金を準備するなど、さまざまな状況を想定し、備えておくことが望ましい。