ふるさと納税は2000円払ったら各地の名産品がもらえる、お得なものだという認識ですが、もちろんそれが本来の制度の意図とは違うことも十分わかっています。大阪市や横浜市、名古屋市などでは税金の流出で大変でしょう。私も流出している地域の住民ではありますが、それでもやっぱり楽しみにしてしまいます。
ふるさと納税の経験者は、私たちの世代で半分以上、上の世代は面倒なのかあまりしておられない。月亭八方師匠がされていないと聞いた時は「私、代わりにやりましょか?」と思わず申し出たのですが、「なんでやねん」と言われました。師匠にもプチ幸福感を味わってもらいたかったのですが(笑)。
実際にしている人に聞くと、まずトイレットペーパーなどの日用品派。宮崎牛とかウニなど普段食べられない物を頼むプチぜいたく派、あとは米やそうめんなどの普段使い派と、この3つに分かれます。私は2番目。ウニの雄と雌の食べ比べとか、毎年さくらんぼの木のオーナーになるなどで楽しんでいます。
米不足で米の返礼品がストップしている所も結構あるようで、普段ふるさと納税の返礼品を利用している方は今、右往左往しておられる。米の話でいうと、農家の方が自分たち用に倉庫に鍵をかけて取っておいた未精米の30キロ、40キロ入りの米を鍵を壊されて盗まれるという被害がありました。冬場に九条ネギが刈り取られた事件も。出来心などというものではなくて、転売目的の犯罪。昔、畑のスイカを盗み食いしていたのとレベルが違いますよね。
昨年、岡山にシャインマスカット狩りに行きました。岡山はシャインマスカット作りが盛んで、右を見ても左を見ても…の状態。そんな中、農家さんの中には次の高級果物を考えている方もおられました。それはイチゴ。一時期白いイチゴがはやりましたが、今は赤く熟したイチゴを品種改良している途中だそうで、それを配送するケースも改良されているとか。それを使えば全国はもちろん、輸出もOKですから夢は広がります。
私は京都市のふるさと納税応援大使なのですが、これまでは西陣織など伝統文化の返礼品が主軸でした。でも、若いスタッフが知恵を絞り京都らしい、京都ならではのもの、都の名店のおせちや京都のプチ旅行などがすごく人気を集めています。山鉾に登れる体験券みたいな物もあるんですよ。どの都道府県もすごく努力されていて、毎年変化、進化しています。北海道のある地域では海産物の冷凍、冷蔵品が曜日や日時指定ができるようになって助かっています。ちょっと暇な時、例えば電車の中でゲームをするのならふるさと納税のサイトをのぞいてみると面白いですよ。
産地偽装や返礼品の調達費用超過など問題も出ていますが、自治体にとっても利用者にとってもハッピーでありたいもの。12月になると、ふるさと納税を申し込む人が殺到します。品切れもありますし、10月ぐらいまでに決めておくことをお勧めします!