ホッキョクグマも、恋の季節が始まりました!抱き合い噛み合いパンチ炸裂…激しすぎる愛情表現に驚き

茶良野 くま子 茶良野 くま子

水中で抱き合ったり、強烈なパンチをお見舞いし合ったり、つかず離れずの距離を保って寝転んだりと、何だかいい雰囲気の2頭のホッキョクグマ。「静岡市立日本平動物園」(静岡県静岡市)のペアが繁殖を目指して同居をスタートさせ、安定の仲良しぶりを見せています。世間がハートマークであふれるこの季節、これからさらに盛り上がりそうなホッキョクグマの“恋事情”について、飼育担当の片野孝太郎さんに聞きました。

同園のホッキョクグマは「日本一の大きさ」を誇るオスのロッシー(2007年11月生)と、子熊と間違えられるほどの愛らしさが魅力のメス、バニラ(2009年2月生)。それぞれ海外の動物園から来園しました。一度出産があったものの生育には至りませんでした。ホッキョクグマは野生では繁殖シーズン以外は単独生活。同園でも普段は別々の展示場で過ごしています。

—同居はいつから?

「1月下旬からです。泳ぐことが大好きなロッシーがプールにあまり入らなくなり、バニラがいる方の匂いをクンクンと嗅ぐことが増えていました。順調に準備が進み同居開始になりました」

—早速、熱々ぶりがSNSで流れています

「とても仲の良いペアだと思います。でも実は今はまだ距離があって、一緒に泳いだり近くにいたりはしますが、休んでいるとき、間には1頭分は空きがあるんです。これからこの距離がだんだんと縮まっていきます。近づいて良いかロッシーがバニラにお伺いを立てて、怒られるかどうか様子を見ながら少しずつ寄り添っていく感じですね」

—これから、なんですね

「そのうちロッシーはエサよりもバニラ、泳ぐよりもバニラ、とにかくバニラバニラバニラになって、少しも離れたくない、離したくないという状態になります。同居を始めて1カ月から1カ月半くらいかけてロッシーの思いが実る、という流れです。この時期になると2頭を離せないので閉園後も一緒です。その様子を監視カメラの映像で確認すると、室内では互いの体を枕にしたり、どこかくっつけ合って寝たりしていて、外では見られない姿です」

減り続けてきたホッキョクグマの国内飼育数ですが、2024年は2組のペアに出産があり、合わせて3頭が無事に生育中。ロッシーの兄にあたるオスは双子の父になりました。

「今年こそはといつも言ってますが、今年は本当に『今年こそ!』と思っています。うまく進んで秋には出産を想定してバニラがおこもりに入れるよう、2頭に任せるしかないです」と片野さん。

「ホッキョクグマの繁殖は簡単ではありませんが、ペアでいる以上は皆さんに赤ちゃんを見ていただきたいです。これからもっと仲良くなる姿をぜひ見て、ロッシーとバニラを応援してやってください。特に『ロッシー頑張れ!バニラにちゃんとアタックして!』と応援お願いします」と、期待を込めて話してくれました。

600kgで体重日本一に輝いたホッキョクグマは? 「ロッシーだ」「いや豪太だ」長年のトップ争い、ついに決着

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