近年では「年賀状じまい」をする人が増えていますが、今も年賀状を出している人はどのくらいいるのでしょうか。終活協議会/想いコーポレーショングループ(東京都豊島区)が実施した「年賀状じまい」に関する意識調査によると、今も年賀状を出している人は4割となりました。また、年賀状を出すことのメリットは「日頃会うことのない相手とコミュニケーションが取れる」が最多となりました。
調査は、終活ガイド資格検定2級、3級資格取得者751人を対象として、2024年11月にインターネットで実施されました。
その結果、「今も年賀状を出している」と答えた人は40%、「出していない」は60%となりました。その一方で、「日本独自の文化である年賀状を大切にしたいと思う」と答えた人は60%を占め、気持ちと行動が結びついていない現状がうかがえました。
また、「年賀状じまい専用のはがき」が販売されていることについて、「知っている」と答えた人は30%にとどまり、電話やメールやSNSなどで気軽に年賀状じまいする旨を伝えている可能性が示唆されました。
次に、「年賀状を出すことのメリット」を尋ねたところ、「日頃会うことのない相手とコミュニケーションが取れる」(38%)が最も多く、次いで「正月らしさを感じられる」(31%)、「ネットやSNSにはない温もりを感じられる」(16%)などが上位に挙がりました。
他方、「年賀状じまいをすることのメリット」としては、「時間・手間・費用の節約」(68%)や「人間関係の見直し」(32%)が上位に挙がった一方、デメリットとしては「相手によっては疎遠になってしまう」(66%)、「相手によっては不義理なイメージを持たれてしまう」(26%)などが上位に挙げられています。
最後に、「年賀状じまいが広まっている要因」について尋ねたところ、「ネットやSNSの普及」(71%)が圧倒的に多くなったほか、「終活の一環としての生前整理」(11%)、「郵便料金の値上げ」(7%)といった意見もみられました。
なお、「年賀状じまいを身近な人に勧めたいと思う」(40%)と答えた人が4割に及んでいることから、相手が年賀状を出してくることで、自身は年賀状じまいをしたくてもできていない人が一定数いることがうかがえました。