みなさんは、もしパートナーから「家庭内別居」を提案されたらどうしますか。ノマドマーケティング株式会社(東京都渋谷区)が実施した調査によると、男性の約半数が「話し合いをして回避」と答えたのに対して、女性では約3割が「条件付きで応じる」と回答したことがわかりました。では、家庭内別居をしたことがある人の夫婦関係は、その後どのような変化があったのでしょうか。
調査は、結婚を後悔したことがない全国の30~59歳以下の既婚男女3000人(男性1785人、女性1215人)を対象として、2024年9月にインターネットで実施されました。
まず、「家庭内別居をしたことがありますか」と聞いたところ、3000人中461人が「ある」と回答。そのうち、男性は306人、女性は155人でした。
他方、「家庭内別居をしたことがない」と回答した2539人(男性1479人、女性1060人)が持つ「家庭内別居のイメージ」としては、「離れた方が良い」(53歳男性)や「一緒にいる意味がわからない」(48歳女性)など、完全別居を勧める声、離婚を勧める声などさまざまな意見が寄せられました。
そこで、「もし、パートナーから家庭内別居を提案されたらどうしますか」と聞いたところ、男性は「話し合いをして回避」(49.9%)が約半数となった一方で、女性では「条件付きで応じる」(34.4%)が最も多くなりました。
なお、「提案に全面的に応じる(家庭内別居をする)」と回答した人は男性で5.9%、女性で6.4%といずれも少数派となり、「離婚する」は、男性が16.3%、女性が14.0%と男性のほうが高い割合になっています。
次に、「家庭内別居をしたことがある」と回答した461人に対し、「家庭内別居に至った理由」を教えてもらったところ、「喧嘩が続いた」(173人)が最多となったほか、「生活リズムのずれで自然に」(158人)、「冷めた・嫌いになった」(124人)といった回答も挙がりました。
自由回答では、男性側は「セックスレス」、女性側は「いびき」を挙げた人がそれぞれ散見され、中には「新型コロナウイルス」の感染流行がきっかけという意見もみられました。
また、「完全別居・離婚をしない理由」としては、「今はそのタイミングではないと思うから」(151人)、「経済的理由で完全別居が難しい」(144人)などが上位を占め、嫌々ながらも、まだ別居や離婚をするほどではないと考えている人が多いことがうかがえました。
さらに、「家庭内別居を終わらせるためにしたこと」を尋ねたところ、「話し合いをした」(35歳男性)や「調停で話し合い」(58歳女性)といった意見が目立った一方で、「必要性を感じない」(52歳女性)や「この形式が互いに自由で不満がない」(57歳女性)など、「このままでいい」という意見が女性側で多くみられました。
ちなみに、「家庭内別居中に何かルールを設けましたか」という質問には、「挨拶はする」(53歳男性)、「家計は折半」(53歳女性)、「病気のときはサポートする」(50歳男性)、「子どもの前では喧嘩しない」(50歳女性)といった意見が目立ち、大きなトラブルを発生させず、お互い快適に過ごせるよう、それぞれの状況に応じたルール作りをしている様子がうかがえました。
では、家庭内別居を経て、夫婦関係はどのように変化したのでしょうか。
調査の結果、全体の2割超「夫婦関係が改善した」(男性24.8%、女性23.9%)と回答したものの、「変わらなかった」(同63.2%、同52.2%)と回答した人が最多となりました。一方、「悪くなった」(同9.8%、同23.9%)と答えた人は女性で多くなりました。
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このような結果を踏まえて同社は、「長年一緒にいると喧嘩続きになり、顔を合わせるのが嫌になることもあるでしょう。家を出ていったり離婚したりするほどではないと判断したとき、クールダウンの意味を込めて家庭内別居を選ぶ人もいるのではないでしょうか」と述べています。