株式会社LIFULL(東京都千代田区)が運営する不動産・住宅情報サービス『LIFULL HOME'S』が、浄水器・水栓などの製造・販売を手がける株式会社タカギ(福岡県北九州市)と共同で実施した「子育て世帯における家庭の飲み水」についての調査によると、昭和の子育て世帯に比べ、水道水をそのまま飲む世帯は減った一方、「煮沸」して飲む世帯の割合が約3倍に増加していることが分かりました。
調査は、東京都・千葉県・埼玉県・神奈川県に在住し、子育てにおいて、子どもが0歳~小学生の頃の食事に関わることが「ある」「ときどきある」と回答した20~60代の男女431人を対象として、2024年6月にインターネットで実施されました。
なお、本調査では、0歳~中学生の子どもがいる人を「令和の子育て世帯」、35歳以上の子どもがいる人を「昭和の子育て世帯」と定義しています。
まず、家庭内の飲み水について、「0歳~小学生の子どもが主に飲んでいる(いた)水」を尋ねたところ、「水道水(そのまま)」と答えた割合は、昭和の子育て世帯(68人)が32.4%だったのに対して、令和の子育て世帯(363人)では24.5%に減った一方、「水道水を煮沸」と答えた割合は、昭和の子育て世帯の5.9%から12.3pt増加し、令和の子育て世帯では18.2%と約3倍という結果になりました。
さらに、「ウォーターサーバー」でも同様に6pt近く増加し、令和の子育て世帯では11.6%となっています。
また、「水道水(そのまま)を選ばなかった理由」として、最も多かった「安全性や健康面に不安がある」をみると、昭和の子育て世帯(46人)が49.2%だったのに対して、令和の子育て世帯(274人)では56.9%と7.7pt増加。
この背景として同社は、「健康意識の高まりに加え、高度経済成長期に急速に普及した水道管の劣化に伴う水質への不安があると考えられます」と推察しています。
次に、子どもが0歳~小学校の頃に「月にかける家庭の飲み水のひと月の費用(水道代は除く)」について、「月額1000円以上」と答えた割合をみると、昭和の子育て世帯(68人)の26.5%に比べ、令和の子育て世帯(363人)では51.5%とおよそ倍の割合に増えていることが分かりました。
また、令和の子育て世帯に「浄水器」「市販の水」「ウォーターサーバー」の月額費用を教えてもらったところ、「浄水器」では1000円未満の人が52.6%と、最も月額費用が抑えられることが分かった一方で、「ウォーターサーバー」では3000円以上の割合が45.2%となり、こちらは比較的コストがかかることがうかがえました。
ちなみに、「浄水器を使用している」と答えた割合をみると、昭和の子育て世帯の33.3%に対して、令和の子育て世帯では63.4%とおよそ2倍となりました。