株式会社マイナビ(東京都千代田区)は、このほど「マイナビ ライフキャリア実態調査2024年(働き方・キャリア編)」の結果を発表しました。同調査によると、副業経験者の約3人に1人は、「本職とは異なる業種・職種」で副業をしていることが分かりました。また、副業を行っている人のうち、「生成AIを利用している」人は約4割となり、副業での年間収入は利用していない人の約2倍におよぶことも分かったそうです。
調査は、全国の15歳以上の男女1万4000人(男性6766人、女性7234人)を対象として、2024年4月にインターネットで実施されました。
現在働いており、副業を行ったことがある2160人の「本職と副業の職種・業種の組み合わせ」を調べたところ、最も多かったのは「職種・業種ともに異なる」(32.7%)で、「職種・業種ともに同じ」(30.2%)を上回りました。
また、「副業・兼業をしてよかったこと」について、本職と副業の職種・業種の組み合わせ別にみると、「職種・業種ともに異なる」人は、「本業とは別のスキルを身に着けることができた」(24.0%)や「人間関係が広がった」(22.5%)が他の組み合わせと比べて最多となりました。
さらに、「今後の副業意向」についても、「職種・業種ともに異なる」人が最も高く76.0%となっています。
これらの調査結果について同社は、「収入増加だけでなく人脈や新たなスキル獲得といった自己成長を実感できたことが、副業を継続するモチベーションにつながっている」と推察しています。
次に、「副業の業務で生成AIを利用」している割合を調べたところ、41.3%の人が「利用している」と回答し、本業での利用率(24.1%)を17.2pt上回りました。
また、「副業の年間収入」をみると、生成AIを副業で利用している人は平均「119.1万円」となり、利用していない人の平均「62.8万円」と比べて約2倍となっています。
最後に、「副業の生成AI利用率」を職種別でみると、「IT関連技術者」(66.4%)が最多となったほか、「社会福祉・法務・経営専門職業従事者」(49.4%)、「記者・編集者・美術家・デザイナー」(48.9%)なども上位に挙がりました。
さらに、「生成AIの利用目的」については、「情報収集・調査」(32.9%)、「アイディア出し」(31.6%)、「エクセルなど関数の生成、補助」(29.5%)といった回答が上位を占め、副業業務を効率よく進めるための補助的ツールとして生成AIを利用していることがわかりました。
なお、生成AIを利用した人の副業収入が多くなったことについて同社は、「AIを利用しやすい業種の給与水準が高いことも要因として考えられるが、生成AIの活用により限られた時間で効率よく副収入を得ていることが、活用していない人と比べた収入差につながっている」と分析しています。