こどもの気温はおとなのプラス7℃!? 夏休みの熱中症対策のポイント

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いよいよ夏休みに突入しました。最近は、非常に暑いにも関わらず、こどもは外で遊ぶのが好きみたいで、虫取りやら水遊びやら、付き合うのもクタクタになりますね。ただ、こどもは大人よりも熱中症になりやすいらしいのです。そこで今回は、「こどもの熱中症対策」について中口さんに取材してもらいました。

サントリーが啓発活動「こども気温」って?

身長が低く、地面の照り返しの影響を受けやすいこどもの気温は、大人よりも高温になりやすい。サントリーが「GREEN DA・KA・RA」ブランドの熱中症対策啓発活動の一環としてウェザーマップ社と共同検証実験を行った結果、身長120cmのこどもの胸の高さ(80cm)で測定した気温は、身長170cmの大人の胸の高さ(150cm)と比較して、プラス7℃程度にもなったそうだ。

これは、真夏に冬用コートを羽織るくらいの暑さという。35℃を超える猛暑日も多い昨今の夏、こどもの高さの気温は40℃を軽く超えることになる。サントリーではこの現象を「こども気温」と名付け、親子向けに自治体や小学校とコラボしたイベントを企画するなど啓発活動を行っている。

こどもの熱中症リスクを専門家も警鐘

先述の実験結果を受けて、専門家も警鐘を鳴らす。気象予報士(ウェザーマップ所属)の多胡安那さんは「こどもは、体温調節機能が十分発達していないため、うまく汗をかけず、体内にこもった熱を効率的に外に逃がすことができません。また、全身に占める水分の割合が大人よりも高く、体重に対する体表面積も大人より広いため、気温の影響を受けやすい」と指摘する。

保護者も、ヒヤリ!「水筒がからっぽ…」

実際にお子さんを持つ保護者の方はどんな対策をしているのだろうか?小学生以下のお子さん·お孫さんを持つ方へアンケートを実施した。結果は全員が、帽子や水筒、アイスリングを活用するなど、何らかの熱中症対策を行なっていると回答。ただ、時には「汗をとてもかいた後に水筒を忘れたと気付いた」「水筒のお茶がなくなり、近くに自動販売機もなかった」など、出先でヒヤリとした経験をした方も多いようだ。「顔が赤くなり、ふらっとするといわれた」「夜になって頭痛、気分が悪くなり嘔吐した」「キャンプの夜高熱をだした」といった、実際にお子さんが熱中症にかかってしまったケースも。中には「こどもの事を気にかけ過ぎて自分の事が疎かになり、自分が熱中症に」という声もあった。

こどもの熱中症を防ぐ場所選び&水分補給

命を守るために、保護者にできる対策は?基本は、長時間ひなたにいないこと、汗で失われる水分と塩分の摂取だ。「こども気温」視点での熱中症対策として、移動中もできるだけ日陰を選んで照り返しを避ける、30分に一度は水分補給を行う事などを推奨している。私にも経験があるが、遊びに夢中になるとこどもたちは中断するのを嫌がることが多い。「喉乾いてない!」と言い張るこどもに水分や休憩を取らせる難しさは、子育て経験者なら誰しもご存知のはず。ちなみに我が子は、帽子も嫌がってすぐに脱ぎ捨てていた…。多胡さんのおすすめは、ドリンクの中身を紙コップにうつして銘柄当てクイズにするなど「遊び感覚」での熱中症対策。他にも、凍らせたペットボトルで身体を冷やしながら溶ける様子を観察したり、日陰だけを選んで歩くゲームをしてみるのもいいかも!楽しみながら、しっかりこどもたちの安全にも気を配りたい。

◆中口のり子 芸術系大学卒業後、出版社にて地域情報誌の企画提案や取材などを担当。結婚·出産を経て、デザイナー&ライターとしてフリーランスに。ラジオ関西の情報サイト「ラジトピ」への寄稿ほか、大阪·兵庫を中心に活動。グルメから美容まで、最新の流行がいち早くキャッチできるこの仕事は天職!?

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