政府の補助金が終了する影響により、6月使用分から家庭向けの電気料金が値上がりする見通しとなっています。パナソニック株式会社(東京都港区)が実施した「今夏のエアコン利用意向」に関する調査によると、4割を超える人が「今年の夏はエアコン冷房の利用をガマンしようと思う」と回答し、夏本番を目前にした電気代値上げによる“エアコン控え”が懸念されることが分かりました。
調査は、エアコンを所有している全国の20~60代の男女555人を対象として、2024年5月にインターネットで実施されました。
同社が今シーズン、既に一度でも利用したユーザーの割合を表す「エアコン冷房累計利用率」を算出し、全国47都道府県で比較したところ、4月末時点での利用率は「沖縄県」で69%、「鹿児島県」で43%となるなど、47都道府県すべてで昨年同時期の利用率を上回り、今年は4月中に冷房利用を開始した人が昨年よりも多く、全国的に冷房利用開始が早い傾向にあることが分かりました。
また、2024年5月20日時点でのエアコン冷房累計利用率は、九州・沖縄地方の利用率が4割以上と高くなっているほか、関東地方の利用率も高い傾向にあり、「茨城県」「埼玉県」「千葉県」「東京都」では4割近い38%がエアコン冷房を利用開始しており、いずれも4月末時点から8%〜10%利用率が伸びています。
2024年5月使用分をもって終了する「政府による電気代補助の開始と終了」について聞いたところ、「開始も終了も知っている」が37%となった一方で、「開始は知っているが終了は知らない」が24%、「開始も終了も知らない」が34%と、電気代補助の認知度が低いことが明らかとなりました。
また、電気代値上げや6月から政府による電気代補助が終了となるなかで、81%の人が「家計への負担を感じる」(とても感じる50%、やや感じる31%)と回答しています。
そこで、「今夏の節電意向」を聞いたところ、77%が「取り組みたい」(積極的に取り組みたい27%、どちらかと言えば取り組みたい50%)と回答。
さらに、43%の人が「今年の夏は節電のため、エアコン冷房の利用をガマンしようと思う」(かなりガマンしたい10%、ややガマンしたい33%)と回答し、電気代を取り巻く厳しい状況が続く中、高い節電意識とエアコンガマン意向が明らかになりました。
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このような調査結果を受けて、パナソニック エアーマイスターの福田風子さんは、この時期ならではの「初夏のエアコン節電術」について、以下のように解説しています。
【冷房ではなく“送風運転”の活用を】
夏本番前のこの季節の節電術としておすすめなのが、送風運転の活用。冷房運転と比較すると送風運転は消費電力が小さく、1時間の電気代は約0.4円(※)です。
例えば、扇風機の「中」程度の風速である1m/秒風速があがると、体感温度は約1℃~2℃程度下がります。送風運転でエアコンの風向きを調節することで、冷房を使わずに体感温度を下げ、快適に過ごせる場合があります。
ただし、暑さの厳しい日には冷房を活用ください。その際も設定温度を1℃上げて、風量を上げることで体感温度を変えずに約13%の節電ができます。
(※)消費電力量約12Wh。電力料金めやす単価31円/kWh(税込)[2022年7月改定] で計算。ご使用条件等によって異なります。
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【出典】
▽パナソニック「エオリア」調べ