フクロウ「今考えとるから」 目をつぶって考え込む姿は「森の賢者」のよう 撮影した人に聞いた

椎名 碧 椎名 碧

「まあちょっと待ちなさい、今考えとるから」

そんなつぶやきとともに投稿された写真は、器用に片足を上げ何か深く考え込んでいるように見えるフクロウの様子です。

まるで森のご意見番のようにも見えますね。

「なんでも知ってて助言をくれるタイプの鳥!」
「森の賢者感笑」
「声が聞こえてくる一枚」
「全然返信くれないなと思ったら寝てるやつや」

深く何かを考えているように見える姿が印象的というコメントが多数寄せられ、ツイートには6.8万件を超えるいいねがつきました。

ツイートをされた鳥造(@toraorat)さんにお話を聞きました。

ーーこちらの鳥はなんという種類なのでしょうか?

「アオバズクというフクロウの仲間で夏に日本へやってくる渡り鳥です。神社や大きな木のある森など毎年同じ所で子育てすることが多いようです」

ーーどのような状況で撮影されたのでしょう?

「自分も初夏になると決まって同じ森へこの鳥に会いに行っていて、今年も時期が来たので出かけてみたんです。いつも留まっているモミジの大木を見上げると眠そうに眼を閉じたアオバズクが枝にとまっていました。

今年も帰ってきてくれたんだという嬉しさとともに眺めていると、じっとし続けるのに疲れたのか、薄目を開け片足をゆっくり上げるとノビをするようにいっぱいに広げ、そのまましばらく固まってしまいました。その時に撮ったのがこの画像です」

ーー撮影された際の率直な感想は?

「撮った時は、『おお、動いた!』くらいの感じでしたが、改めて見返すといやに人間(長老)臭い仕草だなあと思い、このコメントをつけてツイートしました」

ーー本当に眠っているのでしょうか?

「フクロウの仲間は基本的に夜行性なので昼間は寝ていることが多いです。だからこの時も寝ぼけながら薄目を開けていたんじゃないかと思います」

ーー器用に片足だけで立っていることも多いのですか?

「鳥は結構片足で立っていることも多いですね。楽なんでしょうか?ただこんな人間臭い仕草をするのはなかなかないですね」

ーー野鳥や動物などの写真を撮り始めたきっかけは?

「野鳥が好きになったのは小学生の時、箱根で飛んでいくカワセミを見て以来です。何か心にビビッと電気が走ったようになりました。

その後父の趣味がカメラだだったこともあり、お古の一眼レフと望遠レンズを貸してもらって月に24枚撮りのフィルム1本だけ使って(現像を考えると小学生のお小遣いではそれが精いっぱいでした)、公共交通機関で行けるところをさまよっていました。

それからウン十年、今でもその頃と全く変わらぬ、というよりさらに強い情熱で鳥を撮り続けています」

ーーこれまで撮れた写真の中で特にお気に入りの写真は?

「これまで撮れた一番のお気に入りはズアオヤイロチョウでしょうか。面白写真じゃなくてすみません(^^; ヤイロチョウという世界でも最も美しいグループに属する鳥でボルネオ島の固有種、ずっとあこがれていました。

機会がありボルネオのタビンという動物保護区に行くことができたのですが、数日探し回ってあきらめかけていたころやっと出てきてくれた時の嬉しさは今思い出してもゾクゾクしてしまいます」

鳥造さんは「鳥を造るで鳥造です。野鳥好きが高じてシルバーやゴールドでリアルな鳥のジュエリーを造っています。小鳥イベントへ出展していますのでぜひ見に来てくださいね。出店情報はツイートしていますのでよろしくお願いいたします。そのうちこのアオバズクのリングも造る予定です」と話してくれました。

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