児童向けの実用書が大人の間で話題に―。SNSである本が注目を集めています。
その本は株式会社 池田書店(本社:東京都新宿区)が出版する「自分をもっと好きになる 【ハピかわ】かわいいのルール」。SNS上では少し前から児童向けの実用書が大人でも参考になると話題になっていましたが、同書は特に内容が「大人でも有益」と注目されているようです。
登場人物の女の子たちが「ステキ女子」を目指すという設定のもと、イラストやマンガ中心で進んでいく同書。記者も購入して読んでみたところ、タイトルこそ「かわいいのルール」なものの、身だしなみのアドバイスだけに留まらず、時間の使い方、食事のマナー、整理整頓の仕方、対人関係の円滑な進め方など、年齢を問わない生活の基礎にまつわる本質的なアドバイス詰め込まれており、気が付けば時間を忘れて読み込んでいました。
SNSで調べてみると同書を紹介するポストに8000ものいいねがついているほか、感想として「大人も読むべき本」「子ども向けと侮るなかれ」「マネジメントとマナーの本だ…」などの声があがると同時に、ここまで網羅した本を作り上げた編集者の熱意に驚きの声も散見されます。どのような思いを込めて作られたのでしょうか、池田書店の担当者に話を聞きました。
テーマは「内面から自分を磨いていこう」
ーー大人でも参考になる箇所が多かったです。本の内容はどなたが?
「制作会社の女性2名と、弊社の担当編集者で内容を考えました。自分たちが小学生の頃に困っていたことや、いまの小学生へアンケート、周囲の女性たちへのヒアリングから構成を考えていきました」
ーー大人世代が読むことも想定していた?
「大人に読んでもらえるとは想定していないので、驚いています。ただ、『いまの大人が子どものときに欲しかった本』『大人が読んでも楽しい本』を目標に制作していたので、20代以上の方々から好評をいただけたことは大変ありがたいです」
ーー内容のこだわりから同書に掛ける熱意や愛情が伝わるという声もありました
「(ハピかわシリーズは)『外見だけを変えていくのではなく、内面から自分を磨いていこう』というのをテーマに、全作を制作しています。『かわいいのルール』に関しては、他者のものさしではなく、自分の思う『かわいい』を目指してもらえるように作りました。内面を磨くことをテーマに制作した結果、そのように捉えてもらえたのかなと思います」
ーー反響を受け、御社の思いを聞かせてください
「今回は全く想定していなかった社会人のみなさまに話題にしていただき、驚いている反面、とても嬉しく思います。ご好評いただいているおかげで品切れを起こしてしまい、購入希望の方々にすぐにお届けできずに申し訳ありません。重版が進んでおりますので、全国書店やネットショップでぜひお手に取っていただけますと幸いです」
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「自分をもっと好きになる 【ハピかわ】かわいいのルール」
双葉 陽 マンガ
はぴふる編集部 編
定価990円(税込)