紙好き集まれ!見てさわって折って…紙を愛する専門家が紙の魅力をとことん紹介 「ペーパーサミット」大阪で17、18日開催

國松 珠実 國松 珠実

毎年年末に盛り上がる紙の手帳。さらに「紙博」や「文具女子博」など、全国各地で紙や文具にまつわるイベントが盛況だ。デジタル時代に逆行するイベントが2月17日、18日、大阪市内でも開催される。ノートやファイル、開運デザインのコーヒーフィルターといったオリジナル商品の販売に、紙の触感を味わえるワークショップや、活版印刷体験もできるイベント、その名も「ペーパーサミット」だ。今年で3回目となるが、年々来場者数を増やしているという。

「こんなのが欲しかった!」ここにしかない特別なコラボ商品がずらり

会場には、さまざまな動物がおしゃれにデザインされた色とりどりの「アニマルステッカー」や、究極のシンプルさでカスタマイズ自由な「我流手帳」、見て思わずクスッと笑える「おじさん『グッズ』」に、珍しい素材で作られた「封筒ビュッフェ」などの販売ブースが並ぶ。どの商品も、街の店では見かけないような素材の品だったり、奇抜なデザインだったりする。

それもそのはず。これらはどれも、印刷会社とクリエイターたちのコラボレーション商品で、ペーパーサミットのために開発された商品ばかりだからだ。

紙つめ放題に活版印刷の体験に…紙を味わう

ペーパーにまつわるグッズも人気だ。第1回から人気の「Biology Stamp」では、タコやフクロウといった動植物をスタンプでリアルに、しかもスタイリッシュに再現している。

また体験型ワークショップも充実。傘にシールで自由にデコレーションする「傘デコシールアート」でデザインした傘は、世界に一つのオリジナル傘となる。中でも人気は「紙のつめ放題」。印刷会社が主催のイベントだけあって色や材質、厚さなどあらゆる種類の端切れの紙があり、参加者は用意された袋に好きなだけ詰めて持ち帰ることができる。子どものお絵かき用紙に、大人ならメモ用紙やポストカード、ユニークなものではコースターを作るという人も。幼稚園や保育園での工作用の紙にもぴったりだ。

ペーパーサミット2024の実行委員長・矢田幸史さんは「印刷の工程で余ってしまう紙を『ヤレ紙』と呼びます。そのヤレ紙を印刷会社が持ち寄り、来場者の皆さんに楽しく役立てていただきたい。SDGs活動にもつながります」と話す。ほかにも活版印刷機を使ってオリジナルブックカバーを制作できるコーナーも。味わい深い活版印刷の作業が体験できる。

紙のプロとクリエイターが、全力で紙の魅力を紹介

ペーパーサミットは「衰退しつつある業界だからこそ、さまざまな異業種とつながって印刷の楽しさや紙の可能性を知ってもらい、枠を超えて活動していこう」という思いで始まった。大阪府印刷工業組合と、大阪府産業局が運営するクリエイターを結ぶ団体メビック、賛同するクリエイターたちが「インサツを遊ぼう!」「印刷を越えよう!」と、印刷の可能性を求めたことをきっかけに、2022年にスタート。今回は出展企業約30社、クリエイターは約20人が参加、と規模を大きくしている。

矢田さんは「参加する企業は、クリエイターの方々とおもしろい商品開発の機会になりますし、来場する皆さんも絶対に楽しいイベントになるはず」と語る。

【ペーパーサミット2024概要】
・開催日:2024年2月17(土)12:00~17:00、18日(日)10:00~16:00
・場所:大阪産業創造館3階、4階
※事前チケット予約制、入場無料、子ども連れ可
・予約サイト:https://teket.jp/7882/28051
・公式サイト:https://paper-summit.com/

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