「できた カニカンかわいい。」
投稿された動画には、3Dプリンターで作成された蟹缶が、カニのロボットに変身する様子が映っています。
このおもちゃを作られたのは、赤井キキ Kiki Akai(@akainokiki)さん。
別のポストでmzn/ミズノシンヤ(@miraityuuou)さんが、蟹缶がカニロボに変形するおもちゃを作って欲しいと投稿されたのが、きっかけでした。
「なんで作れるんや…💦」
「できたってそんな簡単に笑」
「遂に実現する方が出てこられた」
「え?え?凄すぎる」
この一連の流れを知る人は「驚かずにはいられない」というコメントを残しています。
おもちゃを作った赤井キキさんと、イラストを描いたミズノシンヤさんにお話を伺いました。
カニカンロボを誰かに作って欲しかったのは?
まずは一連の流れの発端となったミズノシンヤさんに聞いてみました。
ーーこちらのカニカンロボを誰かに作って欲しかったのはなぜ?
「『誰か作って、、』とツイートしてますが、この書き方はツイッターの構文としてよくあるやつで、自分の欲しい物がまだ世の中に無いときにその気持ちをぶつける意味で書いています。
単純にそれを手に取って自分で見てみたいと思ったからなんですが。元々変形玩具は子供の頃から好きで、私の時代だとタマゴが変形したり、カップ麺やカセットテープ、ハンバーガーなどいろんな変形玩具があって、タマゴはポケットに入れて持ち歩いたりしていました。
車や飛行機など大きな物が変形するのももちろん大好きですが、そういった身近なものが変形することにすごい魅力を感じていたんですね。その一方でカンヅメというモチーフもずっと好きで、中にいろんな物が封じ込められている面白さとか、パッケージデザインの多彩さとか、、、。
その好きな二つの要素が組み合わさったものがあったら面白いんじゃないかと単純に考えたのがカニカンの変形メカを考えたきっかけです。初めはカニの姿が胸元におさまるようなヒーローロボを想定してたんですが、実際絵に描いてみるとカニのメカに変形する方が可愛いいんですよね。自分の描くメカは可愛いのとかっこ良いの両方を持ったものを目指して描いているので、そこもうまく表現できた気がします。
『カニカン』を選んだのもカンヅメのなかでもキャラが立っているカンヅメなので絵にしやすいんです。ただ、変形メカを自分で作るのは絶対大変と思っていたので『誰か作って、、』という表現になりました。
以前自分でもデザインしたオリジナルメカを3Dプリンターで出力したことがあるんですが、データの作成などはすごい苦労したので、自分で作るのは無理じゃないかと思ったんです」
ーー完成したカニカンロボをご覧になった感想は?
「びっくりしました。当初自分にはなかった要素も入り、かつ変形も本当に可能な立体物ができてきたので驚きでした。感謝しかないです」
簡単に作れそうな構造を思いついたので作りました
次は実際にカニカンロボを作られた赤井キキさんにお話を聞きました。
-----なぜ作ってみようと思ったのでしょう?
「ミズノシンヤ様がXに投稿されていたイラストを見て、すぐに構造は考えていました。簡単に作れそうな構造が思いついたので作り始めました」
ーー素材は何でできているのでしょう?
「3Dプリンター用のUVレジン製になります」
ーー制作から完成までどれくらいのお時間がかかったのでしょうか?
「作り始めてから完成まで10日ほど時間が経ってしまいましたが、間に進行できない期間があったので、設計と組み立ての実動時間は5時間ほどです」
ーー現在の活動を始めるきっかけは?
「小さい頃からものづくりが好きで常に何かを作り続けてきたので、正直何が最初のきっかけかわからないです(笑)。玩具に絞っていえば学生の頃から興味を持って作り始めました」
ーーこれまでに作ったお気に入りの作品は?
「トランスフォーマーの映画広告でモルカーとコラボした際に使われていた『モルフォーマー』を玩具再現したものですね」
赤井キキは「これからも色々なデザインやものづくりを続けていけたらと思います。応援よろしくお願いいたします」と話してくれました。
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