「お金がない」老夫婦が保健所に連れて行った犬 首の皮膚のただれは飼育放棄のせい? 甘え上手な食いしん坊に優しい家族が現れた

渡辺 陽 渡辺 陽

老夫婦が保健所に持ち込んだ犬

ぷっちょくん(12歳・オス)は、老夫婦が飼っていたが、「買う」お金はあっても「飼う」お金はないと保健所に連れて行かれた。保護団体が引き出した時には、繋がれたままだったようで、首輪で擦れて首の皮膚がただれていたという。

2014年7月、岐阜県在住のかーこさんは、譲渡サイトでぷっちょくんを見つけた。

「シーズー犬を飼っていたのですが、16歳で亡くなって、一緒に暮らしていたミニピンのおっちょも寂しそうにしていました。ぷっちょを見た時、この子だ!と思って申し込んだら、私のブログを見てくれて、すぐにトライアルすることが決まりました」

犬のおかげで人生が豊かに

ぷっちょくんは、先住犬のおっちょくんと喧嘩をすることもなく、すぐに仲良くなった。おっちょくんは前の飼い主に「もういらない。保健所に連れていく」と言われた犬で、信頼関係を築けていなかった。そのため最初はかーこさんの手を本気噛みしたが、そのようなこともなかったという。

「でも、おもちゃに執着があり、きっとおもちゃを与えられて一人遊びしていたんだなと思うことがありました。人に媚びるようなところもあり、今まで生きてきて覚えたことなのかと思うと泣けてきました」

ぷっちょくんは甘え上手だが、自分の用事がある時だけ甘えてくる。

「家族みんな、ぷっちょの手のひらで上手に転がされています(笑)。食いしん坊で、テーブルからキッチンに登って、フライパンに入っていたミートソースのミンチのおかずを食べてしまった時には、お腹が床につくほどぽんぽんになっていました。それでも残していたので、さすがに全部は食べきれなかったようです」

かーこさんは話す。

「幾つで家族になっても愛おしい気持ちは変わらないです。そして、愛情があれば家族になってくれます。これから犬を飼おうと思っている人には、里親になる選択もあることを知ってもらると嬉しいです。幸せなワンコが増えることを願っています」

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