日テレドラマ原作者「抜本的な対策を」 「恋愛映画にしましょう」「うまく変えて映像化してあげます」過去の映像化交渉の苦い経験告白

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日本テレビ系の水曜ドラマ「となりのナースエイド」(毎週水曜、午後10時)の原作者で、小説家の知念実希人(ちねん・みきと)さんが1月31日、漫画家芦原妃名子(あしはら・ひなこ)さんの急死を受けて、X(旧Twitter)に思いをつづった。

芦原妃名子さんは2023年10月~12月に放送された日テレ系ドラマ「セクシー田中さん」の原作者。ドラマ版の脚本をめぐって「毎回、漫画を大きく改編したプロットや脚本が提出されていました」と原作漫画を尊重しないドラマ作りに悩まされていたことを告白し、その後、急死した。

芦原さんと同じ日テレ制作ドラマの原作者となった知念さんは「幸運なことに現在放映中の『となりのナースエイド』をはじめ、拙作の映像化の際は、プロデューサーをはじめスタッフの皆様が、原作者である私に敬意を払って下さり、ともに協力してよい映像作品を作るという目標に向かうことができました」と映像制作者に感謝を述べつつ、「ただ、すべての現場がそうでないことはよくわかっています」と語り、過去には映画プロデューサーから「ミステリ要素とかはいらないんで恋愛映画にしましょう」「そうしたら売れますよ」「あなたの作品をこっちでうまく変えて映像化してあげます」などと原作を軽んじた映像化オファーを受け、「その場で交渉を打ち切ったなどという苦い経験もあります」と告白した。

「自分が生み出した大切な作品をないがしろにされ、勝手に意に沿わない改変されることに対する原作者の苦しみは痛いほど理解できます」「原作者にとって自らが苦しみ、悩みぬいてゼロから生み出した作品は、我が子のように大切なものです」と芦原さんの苦悩に思いを寄せ、「その作品に込められた自分の『想い』が踏みにじられたら、多くの原作者は身を裂かれるような苦しみをおぼえます」と訴えた。

映像化に取り組むプロデューサーら関係者には「できれば原作者と前もって密にコミュニケーションをとって、どうすればその作品をよりよくできるのか、しっかりと話し合って信頼関係を築いていただきたいです」と求めた。

「二度とこのようなことが起きないよう、今回の件を一過性の炎上で終わらせるのではなく、どうかしっかりと原因を突き止め、抜本的な対策を講じて頂きたいと願っております」「今後、創作者が意に沿わない改変で苦しむことが減ることを心から祈っております」と願いを込め、「最後に、多くの素晴らしい作品を生み出してこられた芦原妃名子先生に、謹んで心からの哀悼の意を表させて頂きます」と締めくくった。

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