靴下を裏返したままで洗濯機にポイッ!とする家族に、「靴下、ちゃんと表にして入れて」と注意することを数百回、数千回…。「もうっ!」と怒りながら、表に返す行為に虚しさを覚える人は多いでしょう。ところが、ある公式アカウントが提案してくれた、解決策に称賛の声があがっています。
「“靴下は裏返して洗うのがいい”でも“取り込んだ靴下を元に戻すのがしんどい”という声をよく聞きますが、個人的には“裏返したまま仕舞って、履く人が元に戻して履く”が一番だと思います」
投稿したのは、靴下専門店「Tabio靴下屋」の公式アカウント(@Tabio_JP)。なぜ、「裏返したまま、洗って収納する」で良いのでしょうか? 靴下についての目からウロコの情報を発信し続ける「中の人1号(以下、1号)」さんに聞きました。
裏返しのまま洗う&干すことのメリットとは?
靴下は裏返して洗った方が良いーー同アカウントでは、その理由として、以下の4つを述べています。
■靴下の汚れで最も落ちにくいのが裏側についた皮脂汚れ。(匂いの原因にもなる)
■裏側は伸びを出すための裏糸が入っている。この裏糸は化学繊維なので皮脂汚れがつきやすい
■しかも、裏側で使用している化学繊維は頑丈なので、靴下にダメージが蓄積しづらく、また毛玉ができても裏側で目立たない
■繊維は「紫外線によって劣化する」ので、裏返して干した方が見た目の劣化が少ない(陰干し推奨)
また、同社HPの靴下辞典【お洗濯方法】でも『裏返しにして洗濯ネットの使用をおすすめします。』と明記しています。(※編集部注:素材によって洗濯方法は異なります)
「洗濯後の靴下、表に戻すべき」は思い込み?
実は、靴下を裏返して洗うことについて、上記の理由とともに、これまでたびたび発信してきた同アカウント。しかし、その度に「いいのは分かるけど、それを元に戻すのが大変なのよ!」というリプライがあったそう。
「どうしても“しまう時に戻さないといけない”という常識が強い方もたくさんいらっしゃいます。それに対して“表にしなくても、問題ないですよ”というメッセージをメーカーとしても伝える大切さを感じていたため、今回の投稿では“裏返したまま仕舞って、履く人が元に戻して履くが一番だと思います”という一文を加えました」と1号さん。
「生活の中では、さまざまな思い込みが蓄積していくものです。自分の中に溜まった思い込みを外してあげるだけで、選択肢が多くなっていくのではないでしょうか」との思いから、X(旧Twitter)では、靴下にまつわる「なるほど!」な情報を投稿しています。
靴下やレギンス、タイツ、レッグウォーマーなどさまざまな足もと商品がありますが、選ぶ際には「思い込みを捨ててください」。「例えば、“寒いから重ねばき”と言われますが、実際は、重ねばきに適さない組み合わせもあり、逆に冷えてしまうことも。“思い込み”を外して、“なぜ良いのか”“なぜ良くないのか”を理解した上で、自分にとっての最適を見つけていただければと思います」。
冷え対策として足首を温めること、靴下を選ぶ際は足のサイズそのもの(実寸)で選ぶこと(靴のサイズではなく)など、「知らなかったけど、知って良かった!」ばかり。「商品の売り上げに効果はなくとも、発信することでお客さまにとって良いこと、役に立つことが増えればうれしいですし、それが私たちに対する信頼につながれば、という思いで発信しています」。
とりあえず、今日から靴下はもう裏返したり、元に戻したりもせず、脱ぎっぱなしを伸ばした後は洗濯機に入れて、そのまま引き出しへ。中の人曰く「『なんだ裏返しのままじゃないか。だらしない』とか思うのなら、自分でやればいいって話でもあります」、まさにその通りですよね。
■Tabio靴下屋X @Tabio_JP
■靴下屋公式オンライン Tabio https://tabio.com/jp/