「わたしは甲状腺機能低下症なの」 元気なミックス犬は医療ケアの継続が必要だった ファミリーサポート制度でご縁が結ばれた

松田 義人 松田 義人

動物の殺処分をゼロを目指し、行き場を失った犬の保護・譲渡活動を行うピースワンコ・ジャパン(以下、ピースワンコ)。同団体では1匹ずつに等しく与えられた尊い命を救い続けていますが、高齢であったり重篤な持病を抱えていたりするワンコもいます。「生きる可能性のあるすべての命を救う」ことから、ピースワンコではできるだけ多くの命を預かり、迎え入れてくれる里親さんとのマッチングを諦めずに活動を続けています。

上限50万円を団体が負担する「サポート制度」とは?

ピースワンコが保護するワンコの多くが元野犬で、中には継続的な医療ケアが必要な状態の保護犬も多くいます。しかし、こういったワンコの医療ケア、治療には相応の費用がかかります。

そこで、ピースワンコでは老犬・病犬・障害犬など医療ケアがかかせない保護犬を迎えてくれた里親に対し、譲渡後も発生する医療費や療法食代など飼育費用の一部をピースワンコが負担する「」を設けています。

その内容は、この制度が対象のワンコを迎えてくれた里親に、年間治療費のうち上限50万円をピースワンコが負担するというもの。ワンコの状態により、治療費、投薬費用、療法食代における同団体の負担内容が決定されます。

これまでも多くのワンコたちがファミリーサポート制度を通じて新しい家族に迎えられ、第二の幸せな犬生を歩むことができましたが、重篤な持病を抱えているメスの「オイコス」も制度の対象として現在里親を募集中です。

オイコスが抱える甲状腺機能低下症

オイコスの詳しい保護状況は明らかにされていませんが、ミックス犬のワンコで推定年齢約6歳。明るく元気なワンコですが、他方、甲状腺機能低下症という病気を患っています。甲状腺機能低下症とは、甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンの分泌が少なることによって起こる病気で、中型犬から大型犬がかかりやすいとされています。

甲状腺ホルモンの分泌が少なくなると全身の代謝が悪くなり、太りやすい、元気がない、体温が下がる、脈が遅くなるなどの症状がみられることがあります。

オイコスも少しぽっちゃりとした体型をしていますが、散歩が大好きなオイコスは、むっちりボディからは想像もつかないほど身軽にダッシュをして走り回るほど元気です。ぷりぷりのお尻で他のワンコと遊ぶ姿は、多くの人間を癒してくれます。軽快に走った後は、ご飯とおやつの時間も大好きで、持病以外はいたって明るく人懐っこいワンコです。

持病も含めて「迎え入れたい」という里親希望者さんが!

そんなオイコスに、「迎え入れたい」という里親希望者さんが現れました。現在は卒業の手続き中とのことで、間もなくオイコスは新しい犬生への第一歩を踏み出すことになりました。

散歩が好きすぎて、「まだまだ帰らないわよ」「まだまだ遊ぶわよ」と元気いっぱいのオイコス。これからは優しい里親さんのもとで、思いっきり散歩に連れていってもらえることでしょう。

こういった良い出会いに繋がったのもファミリーサポート制度のおかげかもしれません。これからもピースワンコおよび独自の取り組みに注目していきたいと思います。

ピースワンコ・ジャパン
https://peace-wanko.jp/

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