「 “制服のスラックスを買って欲しい” 当時としては珍しく女子スラックスがある高校だった。しかし、見渡す限りスカート女子ばかり。買ってもはかないでしょ？と言ったが“絶対にはく”と言われ安くもないスラックスを買うことに。寒くなって来た頃、ほんとに娘はスラックスで登校し始めた」
高校のスラックス（制服やスーツの際に、ジャケットとセットで着るズボンのこと）にまつわる母娘のやり取りに、多くの反響がありました。「急に寒くなってきたなか、登校する学生さんを見て、娘が高校生だった時のことを思い出して」と投稿主のtannoさん（@tanno70588300）。
冷え対策、動きやすさ、盗撮対策などの機能性に加え、自己肯定感の高さなどに着目する声もあった投稿について、詳しいお話を聞きました。
スラックスorスカート、どちらも選べる自由がすばらしい
ひとり堂々とスラックスで登校した娘さんは現在社会人。年々、スラックスorスカートを自由に選べる学校は増えていますが、娘さんが高校生の頃は黎明期でした。
それゆえ、「学校内で、スラックス女子ひとりでも大丈夫？浮いてない？と焦ってしまった」tannnoさんですが、当の本人は涼しい顔で「周りに何か言われても気にならない。寒いから、自分が着たいものを着るだけ」。母の不安に対し、「自分でスラックスがいいと言って買ってもらったのに、周りの目を気にしてスラックス着用を我慢する私の方がおかしいでしょ？」と言ったそう。「“あなたはすごいね”それを聞いた時、咄嗟にその言葉が出ました。投稿でも書きましたが、カッコいいなと思います」。
ファーストペンギンとしてスラックスを着用した娘さんが卒業して数年、今では、スラックス姿の後輩女子達は珍しい存在ではなくなりました。
この思い出エピソードには、合計約3.2万のいいねが集まり、「チャリ通はズボンの方が通学しやすい」「冬はスラックスで登校していました。目立つけど寒いもんは寒い」「動きやすいし、スカートめくれる心配もないし寒くない」「盗撮対策にも有用」「そのような堂々とした娘さん達先人のおかげで、我が娘らは冬になると結構な人数スラックスを履いてます」など共感する人が続々。
また、「人目を気にするのって案外親の方なのかも」「入学式で夫は、娘ひとりスラックスでおかしいと言ってましたが、娘は一貫してました」という声に、tannoさんは「親として心配する気持ち、痛いほどわかります」「私の方がドキドキしていました」と返信。
「周りと同じなら安心と思ってしまいがちですが、子どもたちとの日々の出来事を通して、子どもたちからいろいろ教えてもらっているのだなと思っています。今回は娘について、そんなタイプ好きですとか、自己肯定感が高いから幸せに生きていけるはず、など肯定して頂けたのはとてもうれしいです」と語っています。
「冷えは身体に良くないし、パンツスタイルはかっこよくて良い。可愛いから寒いのを我慢してでもスカートを穿くのも良い。 個人の自由、いろんな形があって良い」という声もあるように、「選択肢が増えたのは良いことではないでしょうか？」とtannoさん。
「スラックスを望んだ娘もかっこいいですし、スカートが好きでスカートを選ぶのもステキです。スカート派を否定する投稿ではないので、そこはわかっていただきたいです。服装だけに限らず、どちらが正しい、間違いと派閥で争うのではなく、その時その時で好きに選ぶのが当たり前の時代がもうすぐ来ると思います。たくさんの場所の様々な場面で若きファーストペンギンさんたちがまた新たな道を作ってくれていることでしょうから」。
■tannoさんX（旧twitter） @tanno70588300
