寒くなってきたら要注意!放射線技師が明かす「冬のレントゲン室あるある」→患者さんの着ぶくれより困ることがあった!

金井 かおる 金井 かおる

 診療放射線技師として病院に勤務しながら、漫画家として活動する「からばく社」さんがSNSに投稿した3コマ漫画が話題になっています。冬ならではの「レントゲン室あるある」を伝えたもの。漫画を読んだ同業の医療従事者たちからは「他の検査でもよくあります」「ぜひ発明して」などの声が寄せられています。

患者さんの“ある現象”「10月くらいから増えます」

 ストーリーはこうです。病院のレントゲン室。技師が患者さんに声をかけます。「レントゲン撮るので着替えをお願いします」。現れた高齢患者は見るからに着ぶくれしています。下着の上に腹巻き、半袖シャツ、長袖ボタンシャツ、ダウンジャケット、ズボン、コート、マフラー、ニット帽、耳当て、手袋……とまだまだ着込んでいるよう。これは着替えに時間がかかりそうだ。そう思った瞬間、高齢患者は「キャストオフ!!」。掛け声とともに一瞬で全ての服を脱ぎ捨て、検査ができる姿に早変わりするーーという内容です。

 キャストオフとは仮面ライダーなどのヒーローが使う変身能力のこと。作者のからばく社さんは「厚着をしている患者さんの着替えを待ってるときに思いつきました。こうなったら便利なのに…という願いを込めて描きました」。

 患者さんの厚着が増えるのは「だいたい10月くらいからです」。

 着替えに手間取ると検査時間が押して困るのでは。からばく社さんに尋ねると、やさしくこう答えました。

 「困ると言えば困りますがそれも仕事のうちだと割り切ってます。着替えに時間がかかるものとした上で業務をまわしています。肌寒い季節になると皆さん厚着しますからね。特にご高齢の方は冷え性なので」(からばく社さん)

 実はこの時期、着ぶくれよりも別の問題があるといいます。それは「貼るカイロ」。X線撮影などでは、金属やカイロ、湿布などをつけたままだと写真に写り込んでしまい、診断に支障が出てしまうからです。

 「貼るカイロを貼ったかどうかはちゃんと自分で覚えていてくれると、探す手間が省けるのでありがたいです。よく貼ったことを忘れてる方いらっしゃるので…」(からばく社さん)

 医療従事者ならではの視点で作品を発表するからばく社さん。最新情報などは公式サイト「からばく社のホームページ」でチェックすることができます。

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