千葉ロッテマリーンズ、阪神タイガース、横浜DeNAベイスターズの3球団で通算97勝を挙げ、2023年はドイツの野球ブンデスリーガで現役を続行した現在43歳の久保康友投手が、北地区の年間最優秀投手に選ばれた。久保は「選んでいただいたことはもちろん光栄」としつつ、「ただ個人的にはドイツ国内の選手にとってもらいたいですね。野球人気を考えると、やはり子供たちにとっては身近な選手が活躍する方が目標になりますので」と話す。
2017年にNPB(日本野球機構)を離れた後、「世界遺産を見に行く」ためにアメリカやメキシコなど海外のチームでプレイを続ける久保は2023年、ドイツ北地区1部の「ハンブルク・スティーラーズ」に所属。最優秀投手に選ばれたことを報じるブンデスリーガの公式サイトによると、久保は今シーズン合計122イニングを投げ、北地区トップの104奪三振、防御率1.62を記録。被安打94、与四球17で「傑出したパフォーマンス」「シーズン序盤から並外れたクオリティを発揮した」などと高く評価されている。
とはいえドイツでは野球は頭に「超」のつくマイナースポーツで、競技人口も少ない。しかしそんな国で野球に関わる人たちのまっすぐな「野球愛」には、久保も胸を熱くしたという。
「次世代に引き継いでいけば、必ずドイツでの野球は発展すると思います。10年後か20年後か、NPBの助っ人がドイツ人ならめちゃくちゃ面白いじゃないですか。こんなん考えたらワクワクしますよ!」
久保は2024年も海外で現役を続ける意向を示している。