片目のない子猫
紬ちゃん(2歳・メス)は、愛護センターで引き取った推定1歳ちょっとの子猫だった。現在は元気な猫に成長したという。
保護経緯については詳細が不明だが、井上さんは猫を飼うことを決意し、ペット可のマンションに引っ越すなど環境を整えてから、保護猫を探し始めた。井上さんはペットショップではなく、保護猫を迎えることを希望していた。
紬ちゃんは片目がないが、愛護センターで初めて対面した時、井上さんはウインクをしていると思った。
「職員の方から片目が無いのを知らされました。片目が無くても問題ありません。ツムが歳を重ねるごとに、片目を摘出したことによる後遺症等も出てくるかもしれませんが、全て受け入れるつもりで引き取りを希望しました。」
狭いゲージの中で必死に体を擦りつけてアピールし、その姿に心を打たれた井上さんは、その場で紬ちゃんを家族に迎えることを決意した。
ストーカー女子のおかげで幸せに
紬ちゃんを家に迎えた日、最初はキャリーバッグの中で鳴いていたが、自宅に帰るとすぐに慣れ、キャットタワーに登って遊び、スリスリと甘えてきた。紬ちゃんはまるで元々井上さんの家族の一員であったかのようにくつろいでいたという。
井上さんと旦那さんの名前に「心」という漢字が含まれているため、新しい家族に迎えるにあたって、心の漢字や繋がる意味を持つ名前を付けたくなり、最終的に「紬(つむぎ)」と名付けた。
紬ちゃんの性格は、ツンデレ女子を演じているようで、実際には非常に甘えん坊。井上さんと旦那さんを交互にストーカーのように追いかけ、甘えてくるそうだ。
「紬はやんちゃな一面も持ちつつ、悪さをしないという愛らしい性格です。おやつやご飯が欲しい時はお手手をちょーだいちょーだいとアピールしてくる姿も、可愛らしいのです。」
紬ちゃんが井上さんの家族に加わって以来、家族の生活は明るくなり、笑顔が増えた。紬ちゃんは、井上さんと家族に幸福をもたらしている。