ラーメン店でドヤってるあなた、それは豚骨の匂いではありません! 異臭のもとはグリストラップ 清掃の重要性が話題に

中将 タカノリ 中将 タカノリ

グリストラップ清掃の重要性がSNS上で大きな注目を集めている。きっかけになったのは設備業のMA--kunさん(@msp8888)の投稿だ。

「いいですか?よく聞いてください。
ラーメン屋でよく『豚骨の匂いだな』ってドヤってる人いますよね?
設備屋を連れてってください。
その豚骨臭の正体はグリストラップが原因の場合が多いです。
それは豚骨の匂いではなく清掃してない店内設置のグリストラップの匂いです。
まじでよくあります。」

グリストラップとは厨房の排水に含まれる生ごみや油脂が直接下水に流れてしまうのを防ぐ装置のこと。取り除いたゴミを一時的に貯めることができるのだが、そのまま放置すると悪臭や害虫発生の原因になってしまうのだ。

まさかその悪臭を豚骨の匂いと勘違いしてしまっている人がいようとは…。

今回の投稿に対し、SNSユーザーたちからは

「アレを直で嗅ぐとワシらは酷くても食欲失せる程度だが、失神かリバースする人も居るからなぁ………」
「近所に凄く臭い豚骨のような、ヨダレの煮詰まったようなにおいがするラーメン屋があるのですが、それもグリストラップなのでしょうか?これってどこに通報したら対処してもらえるんでしょう 臭くて横の道を通りたくありません…」
「グリストラップを通り越して店前の排水溝にミルフィーユが完成しますよね」

など数々の声が寄せられている。

投稿者に聞いた

MA--Kunさんに話を聞いた。

ーー今回の投稿の経緯は?

MA--Kun:今回は、たまたまラーメン店でグリストラップの臭気があがって臭ったのに対して豚骨だと言い切った方がいたので「何言ってるんだろう」と思って投稿したところすごい反響がありました。グリストラップの清掃をした事のある飲食店のバイトさんなり清掃業者なり、経験者には薄まってでも臭うのでわかるといった感じだと思います。きちんと店舗清掃、定期清掃してる所は実際匂わないところが多いです。

ーーグリストラップの清掃に携わることは多いのでしょうか?

MA--Kun:18年水道関係の仕事に従事しており、飲食店の店舗での詰まりなどに緊急対応することもよくあります。その際に油をそのまま下水に流さない設備グリストラップはどうしても開けなければならない事が多いです。ラーメン店に限らず、どの飲食店でも緊急で呼ばれた時の6割くらいはグリストラップの日常清掃を怠ってる店舗だなと感じます。

グリストラップはリスクの割にメンテナンスされない、目が届きにくい設備としては上位に上がると思います。清掃するこちらは、付着しようものなら数日は匂いがとれません。

ーー豚骨の匂いと勘違いされる方がいるというのが印象的でした。

MA--Kun:誤解して欲しくないのは豚骨臭=グリストラップ臭ではないということです。豚骨は匂いが独特なので苦手な人も多いと思います。ただ作る側ではない場合、「これが豚骨だ!」という匂いの断言ができないわけです。そもそも店舗ごとの独特の匂いがあるので細かな区別がつきません。

◇ ◇

下水道法では店舗の下水を定められた基準値より汚してはいけないことが決められている。グリストラップはそのために設置されているのだが、清掃を怠ってしまうとそれも意味をなさなくなるし。飲食業者にはグリストラップの適切な清掃をこころがけてほしいものだ。

MA--kunさん関連情報
Twitterアカウント:https://twitter.com/msp8888

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