「殺処分ゼロを目指したくて」保護猫を家族に 考え方もガラリと変化「猫のために災害対策もするように」

渡辺 陽 渡辺 陽

河川敷にいた子猫

リョウマくん(2歳3ヶ月・オス)は、2021年7月2日、石川県小松市の川でいたところを近隣の住民に保護され、石川県南部小動物管理センターに連れて行かれた。生後2ヶ月くらいだった。

石川県在住のNさんは家を購入し、生活も落ち着いてきたので、保護犬か保護猫を迎えようと夫と話していた。ちょうどその頃、Nさんは小動物管理センターのサイトでリョウマくんを見て一目惚れしたという。

「夫も私も『殺処分ゼロを目指して』という思いが強くて、センターさんにいる子を家族にしたいとずっと思っていました。すぐにセンターに電話し、7月10日の朝9時、リョウマをお迎えするために夫と車を走らせました」

抱っこしたらゴロゴロ

リョウマくんは、センターでNさんが抱っこした瞬間ゴロゴロと喉を鳴らした。Nさんは、その時のことが今でも忘れられないという。センターからそのまま動物病院に行き健康診断をしてもらうと、猫風邪で結膜炎になっていた。さらに、翌日便を持って行くとお腹に虫がいて、しばらくひどい下痢をしたという。

「2週間ほどしてやっと下痢も治まり、そこからはスクスク良い子に成長してくれました。リョウマは一度も夜鳴きしない子で、本当にいい子でした」

名前は、Nさんが歴史の幕末が好きなので、「坂本龍馬」にちなんでいるという。

災害対策について考えるようになった

リョウマくんは人見知りは一切せず、来客があるとすぐにスリスリする。「人見知りしないお陰で、福井県あわら市にあるお寺さんの、今年からスタートした『ペットと一緒に入れるお墓』のモデルもさせていただきました」

猫なのに暗いところや高いところ、狭い場所が嫌いで、いつもNさんの近くにいる。

「ちびリョウマの頃から何故かコロコロが大好きで、コロコロの音が聞こえると走って来て、『コロコロしてニャ〜』と横にゴロンとなります。夫婦でいつもその姿を見て微笑んでます」

リョウマくんが来てから保護犬、保護猫のために何ができるか考えるようになったというNさん。特に、災害対策について考え方が変わったそうだ。

「日頃から備えをしたり、ハザードマップ等を確認するようになりました。ただこの子と離れたくない、ただ生きたいという思いが強くなったので、行動に移せるようになったのだと思います。リョウマは私達夫婦に数え切れないほどのことを日々学ばせてくれます」

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