激安スーパーさん、見た目のインパクトに全振りした異形の焼きそばドッグを生み出してしまう 責任者「どう食べるかは問題ではない」

黒川 裕生 黒川 裕生

ビニル袋にモリモリ詰め込まれた焼きそば。よく見ると、焼きそばの下には小さなパンも封入されているようです。これは私たちが知っている焼きそばパンではない…。

「焼きそばドッグに人生ではじめて感激した🤩安いしボリューム満点💯」

Twitter(現X)に興奮気味にそう投稿したのは、大阪染織機械株式会社【公式】さん(@osakasenshoku)。値札には「100円(税別)」という信じられない価格が記されています。正気の沙汰とは思えない異形の「焼きそばドッグ」について、複合型メガディスカウントランドを謳うスーパー「ラ・ムー」の担当者と、実際に購入して食べたという大阪染織機械株式会社【公式】さんに取材しました。

まずは大阪染織機械株式会社【公式】さんから。

—この焼きそばドッグを目にしたときの衝撃について、あらためて聞かせてください

「最初は焼きそばが袋に入っているだけと思いましたが、近くで見るとパンも入っていて、さらに商品名を見てびっくりしました! 今まで生きてきた中で、食品を見て衝撃を受けたのは初めての経験でした」

—味はいかがでしたか?

「普通の焼きそばより薄味でしたが、好みによると思います。私はこの味でも大丈夫でした」

勢い余って、焼きそばドッグの重さを計る動画まで撮影してしまった大阪染織機械株式会社【公式】さんの投稿は2.2万件のいいねを集めるなど大反響に。「パンどこ?」「パン入り焼きそばだ」など、面白がるコメントも相次ぎました。

大阪染織機械株式会社【公式】さんが購入したのはラ・ムー北津守店(大阪市西成区)だったそうですが、ラ・ムーを運営する大黒天物産株式会社(本社・岡山県倉敷市)によると、ベーカリーのある店舗であれば基本的にどこでも取り扱っているとのこと。同社のベーカリーの責任者にも聞きました。

「どう食べるか」なんてどうでもいい

—どういう経緯で生まれた商品なのですか

「昨年夏に京都府内に新たな自社工場が完成したのを機に、『自社工場があるからこそできる商品』の開発をスタートしました。ラ・ムーは低価格をモットーにしているスーパーですが、そこに見た目とボリュームのインパクトを加えて、お客さまに想像を超える驚きと感動を提供したいというのが最大の狙いなので、『嘘やろ』と笑っていただければ嬉しいです」

実は数年前には「カレーライスの入った大きなカレーパン」というこれまた様子のおかしな商品を世に放ち、注目を集めたラ・ムー。今回はそれに次ぐ商品を生み出したいという思いもあったそうです。

—これ、どうやって食べるんでしょう

「そう思いますよね? 違うんです。大事なのは“どう食べるか”ではなく、“インパクト”。もちろん焼きそばをパンに収まる量にすることはできますよ。でも収まらない量にしていることに意味があるんです。どんなに食べにくくても、食べる人はどうにかして食べるでしょう」

開発段階から「これはバズるのではないか」と社内でも密かに期待されていたという焼きそばドッグ。8月に販売を開始したばかりで、「認知が広がるのはまだまだこれから」とのことです。ちなみに焼きそばは自社製造の麺のみで、具は入っていません。前出の責任者は「味が薄いと感じたら、追いソース、追いマヨネーズで自分好みに調整してください」とアドバイスしています。

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース