なお、同社は、「熱帯夜にも役立つ上手なエアコンの使い方」として以下のように解説しています。
快適な空間づくりには温度だけでなく湿度も重要
快適な空間づくりには「温度」だけでなく「湿度」を調節することも大切です。湿度が20%変われば、体感温度は約4℃変わる(※1)といわれています。ダイキンが実施したサーモグラフィを使った可視化検証試験実験では、温度28℃、湿度85%の環境で皮膚温度の上昇を確認した後、温度は変えずに湿度を60%にすると、12人中10人の手部や顔部の皮膚温度が顕著に低下しました。
特に熱帯夜の睡眠時には、冷房運転でエアコンを使用し、室温が28℃程度になるように調整することをおすすめします。冷房運転により、室温とともに湿度も低下します。また、エアコンの種類によっては、温度と湿度を設定できるものもあります。ご自宅のエアコンに湿度設定機能があれば目標温度の設定とあわせて、目標湿度を50%~60%に設定すると快適な環境づくりに効果的です。その機能がない場合は、除湿器などを併用し、湿度を調整するのも工夫のひとつです。
(※1)サーモグラフィを使った可視化検証試験の結果
https://www.daikin.co.jp/air/life/laboratory/heatstroke
エアコンの風が直接当たるのが気になる方は「風向:水平」がおすすめ
エアコンの風が身体に当たるのが苦手という方には、風向を水平にしてエアコンから吹き出る風が直接身体に当たりづらいようにする使い方がおすすめです。また、風向を水平にすることで、節電にもつながりやすくなります。
暖かい空気は上昇する性質があり、冷房中は天井付近と床付近の温度に差が出る「温度ムラ」が起こりやすくなります。「温度ムラ」が発生すると、エアコンの無駄な運転につながりやすくなります。少しでも「温度ムラ」を抑えるには風向は「下向き」ではなく「水平」にするのがおすすめです。
さらに「温度ムラ」を抑えるには、空気清浄機や扇風機、サーキュレーターなどの活用もおすすめです。エアコンと向かい合わせに置き、床付近の冷気を、ななめ上、天井方向に持ち上げるようにしてみましょう。室内の空気を撹拌すれば、さらに温度ムラがやわらぎます。 気流をコントロールしながら、無駄な電力消費を抑えましょう。
エアコンをつけっぱなしにしたくない場合には切タイマーを活用
寝ている間はエアコンをつけっぱなしにしたくない場合には、熱中症リスクに気をつける必要はありますが、切タイマーを使う方法もあります。切タイマーを3時間に設定すると、入眠直後の深い睡眠が温度変化で阻害されづらく、深い睡眠が2周期(平均的な睡眠周期は90分で1周期)確保でき、前半の深いノンレム睡眠が安定的に取れると言われています。(※2)
(※2)熱帯夜の困りごと解決法
https://www.daikin.co.jp/air/life/laboratory/sultry-night
室内機のフィルター掃除と室外機周辺の整理整頓でムダな電力消費を抑える
エアコン使用時の効果的な節電方法として、室内機のフィルター掃除と室外機周辺の整理整頓がおすすめです。エアコンは、室内機で取り込んだ空気から熱を集めて、熱が減って冷たくなった空気を室内に戻すことで部屋を涼しくしています。室内の空気から集めた熱は室外機まで運ばれ、室外機から屋外へ追い出されます。室外機も室内機も、周囲の空気を吸い込んで、その空気から熱を集めたり、その空気に熱を逃がしたりしています。そのため、どちらもスムーズに空気を吸い込んだり吹き出したりできる状態を保つことが節電の重要なポイントです。
例えば、フィルターを1年間掃除しなかった場合、消費電力量が約25%ムダになってしまうと言われています。また、ダイキンが2022年夏に行った実験(※3)では、フィルターに約3年分のホコリが溜まっている場合、消費電力量が約1.5倍になる結果となりました。さらに、約3年分のフィルターのホコリに加えて、室外機周辺の空気の流れも妨げられていた場合、消費電力量が約2倍という結果となりました。
(※3)フィルター掃除と室外機周辺の片付けによるエアコンの節電効果を検証
https://www.daikin.co.jp/-/media/06A4BFF650DE4A95ACA6239B779BA4B5.ashx