熱中症寸前、フラフラになってコンビニで助けを求めた高齢男性「エアコンあるのになぜ?」メーカーに対処法を聞いた

太田 真弓 太田 真弓

「さっきコンビニに寄ったら、明らかに体調が悪そうなお爺ちゃんがヨロヨロしながら入って来て、入り口でへたり込んじゃった。店員さんが駆け寄ってきてどうしたのか聞いたら…」

石川県在住のコマkomaさん(@watagashi4)がX(旧Twitter)に投稿した、「熱中症警戒アラート」が続く暑い日のエピソードが話題になりました。

実はその高齢の男性はエアコンのリモコンを失くし、家での暑さに耐えきれず、近所のコンビニに助けを呼びに来たのでした。状況を知ったkomaさんは、「誰にも言えんかったんやろな…辛かったやろな。引っ越ししたばっかだけど、近所におじいちゃんとかおばあちゃん居たら、声かけるようにするよ。そんだけでも、こういうのは防げる気がする」と心に誓ったそうです。

この投稿に6.5万いいねがつき、様々なコメントが寄せられました。

「助けを求められるのも生き抜く力の1つですね」
「リモコンなくて困ったりするのお年寄りもだけど子供もだよねぇ」
「本体にスイッチあるけど高齢者には見えない位置…… 助かって良かった」
「汎用リモコンなら1500円くらいで販売されているので、メーカー純正品が無くても対応している機種であれば使えるはず」
「ここに加えて認知症だとリモコンがどこにあるか分からないもそうだけどさ、リモコンの使い方がわからないこともあるし、電気代を気にして頑なにエアコンをつけようとしないのもあるから本当に心配になる」
「お年寄りの方って間違って暖房のボタンを押しちゃう方が多いです」
「リモコン壁に掛けるフックが100均にあります…是非買って掛けて欲しい」

コマkomaさんにお話を聞きました。

自分の両親も70代後半、他人事ではないなと

――とにかく男性がコンビニまでたどりつけて良かったです。びっくりされたのでは?

店の前に居るところから何となく見ていたのですが、3歩進んでは止まる、といった感じで、かなり衰弱されていました。店内に入るなり座り込まれてしまって、周りにいたサラリーマンの方が駆け寄って「大丈夫?」と確認されていました。本人の声はかぼそくてよく聞こえませんでしたが、「エアコン付けてないの?ずっと?」という問答があり、事態を知りました。80代くらいの方に見えました。

――その後の男性は?

店員さんが「救急車を呼ぶ?どうする?」などと声を掛け合いながら、バックヤードにお爺ちゃんを連れて行ったところまで見ていたのですが、その後は分かりません。

――投稿が11時過ぎでしたが、この日のお天気は?

10時半ごろの出来事でした。日差しも強く、もうかなり暑くなっていたと思います。

――男性が無事に回復されていることを願ってやまないですね。

自分の両親も70代後半に差し掛かっていますので、他人事ではないなと感じています。さらに、母がスーパーの自動会計機に四苦八苦していて、あまり買い物に行かなくなったことなども思い出しました。「高齢者の中には他人に助けを求めにくい人がいること、そして迷惑を掛けたくないと強く思っている人がいること」についても考えさせられました。

――エアコンとリモコンの取り扱いの重要性にもあらためてきづかされました。

投稿への反応で、家電量販店で汎用リモコンを購入できることや、エアコンに強制始動ボタンがついていることを私自身初めて知りました。エアコンは室温を操作するという単純な家電なので、特に説明書を読み込むことも無く使っていたことにも気づかされました。

高齢者向けの有線リモコンがついたエアコンや、遠方の家族が室温を知ることができ、遠隔操作できるエアコンなどがあれば、こういった状況を防ぐ手立てになるのではないかとも思いました。

家庭用エアコンのリモコンについて調べてみた

コマkomaさんのお話を受け、家電量販店等で販売されている家庭用エアコンのリモコンについて調べてみたところ、すべてワイヤレスリモコンが付属。ワイヤード(有線)リモコンは業務用や店舗用が主のようです。また、遠隔操作対応エアコンは各メーカー販売しており、専用アプリから操作することが可能。ただし、Wi-Fiネットワーク構築や各種デバイスからのアプリ操作等、家庭内での利用環境設定も必要で、特に高齢者にとってはご家族の協力が必要な場合が多いのではないかと感じました。

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